この事例は、作業着の保管場所を3階から2階へ移し、ロッカー内も整えた整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。あと10点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(作業着) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 3階まで取りに行くムダがなくなった。1日平均60秒短縮×月間4日発生で、1カ月あたり240秒(240円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
作業着は、3階の乱雑な場所に保管されていました。そのため、作業員は作業着が必要になるたびに3階まで取りに行かなければなりませんでした。さらに、作業着が入荷したときには、何往復もの運搬作業が発生していました。
取りに行く手間と、運ぶ手間。毎日の仕事の中では小さく見えても、積み重なると確実に時間を取られてしまう状態でした。

改善内容(After)
作業着の保管場所を、3階から2階へ移しました。あわせて、ロッカー内を整理整頓しています。誰もが取り出しやすく、効率よく管理できる状態になりました。
3階まで取りに行くムダがなくなり、入荷時の運搬の手間も減りました。保管場所を動かすには、置くスペースの確保や関係者との調整が必要になります。そこを乗り越えて実行した点が、この改善の土台になっています。

専門家コメント
作業着を3階の乱雑な場所で保管していたために、作業員が毎回取りに行く手間や、入荷時の何往復もの運搬作業が発生していた状態を、2階へ保管場所を移し、さらにロッカー内を整理整頓することで、誰もがアクセスしやすく効率的に管理できるようにした改善ですね。
このように「動作のムダ」「探す手間」に着目し、場所とモノの最適な関係を考えた改善は、とても効果的でありがたい取り組みです。ありがとうございます。
今後の改善視点としては、この新たな保管ルールが維持されるための工夫ができているか?をぜひ考えてみてください。例えば、ロッカー内に表示を貼る、人別やサイズ別に区分けする、入荷や補充の流れを標準化する、といったしかけを取り入れることで、乱れない=“清潔”な状態を保つことができます。
今回の改善を起点に、さらに職場の動線やモノの配置を見直す良いチャンスにもなりますね!次なる改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:3階から2階に移設したことで移動距離・往復回数が大幅に減り、作業効率が改善。さらに乱雑な保管が解消され、使いやすさが高まった。効果は大きい。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「場所の移設+整理整頓」は比較的よくある改善手法。ただし、入荷・補充動線まで考慮した点は一歩踏み込んだ工夫と評価できる。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:保管場所移動には調整やスペース確保が必要で、短時間で終わる改善ではない。標準的〜やや高めの難易度。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:現時点では「移した・整頓した」で終わっており、維持の仕組みは不十分。ラベル表示やサイズ区分、補充ルールを設けることでA以上に成長できる。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:「誰が・どのように管理するか」が定まっていないため、乱れが再発する可能性あり。点検や補充の標準化が必要。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計56点のこの事例は、Bランクの中ほどにいます。清潔と習慣はこれからですが、次の点はしっかり評価したいところです。
- 「動作のムダ」に着目した。毎回3階まで取りに行く、入荷のたびに何往復もする、という動きのムダを見つけ、保管場所そのものを動かして解決した
- 場所の移設とロッカー内の整理整頓を一緒に行った。置き場を動かすだけでなく、中身も使いやすく整えている
- 入荷・補充の動線まで考えた。日々の取り出しだけでなく、入荷時の運搬も視野に入れた点が、一歩踏み込んだ工夫として評価された
あと10点でAランク。清潔と習慣を合わせて3段階上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。清潔レベルと習慣(しつけ)レベルは、どちらもC(8点)です。1段階上げるごとに+4点なので、片方だけをAまで上げても+8点で64点、Bランクのままです。両方をBに上げても64点で、あと一歩届きません。清潔をAにして習慣をBにする、または清潔をBにして習慣をAにすると、合計は68点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 56点 | B |
| 清潔だけAに | A(16点) | C(8点) | 64点 | B |
| 両方をBに | B(12点) | B(12点) | 64点 | B |
| 清潔をA、習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 68点 | A |
| 清潔をB、習慣をAに | B(12点) | A(16点) | 68点 | A |
専門家が挙げた「ロッカー内に表示を貼る」「人別やサイズ別に区分けする」「入荷や補充の流れを標準化する」は、そのまま清潔と習慣の両方を上げる手がかりになります。
「作業着が乱れる」「補充が滞る」を、起きる前に防ぐ
ロッカー内が乱れてから整え直すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけてしまう」に頼らず、乱れが起きにくい形にしておきます。専門家のアドバイスをもとに、次のような仕組みが考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| ロッカー内の作業着が混ざって乱れる | ロッカー内に表示を貼り、人別やサイズ別に区分けする |
| 入荷や補充のやり方が人によって違う | 入荷や補充の流れを標準化し、誰でも同じ手順で行えるようにする |
| 誰が管理するのか決まっていない | 担当者と点検の頻度を決め、定期的な整頓チェックをルール化する |
| 置き場が元の乱雑な状態に戻る | 保管場所のルールを、写真付きの標準書にして周知する |
運搬経路や保管の安全に関わる変更は、安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の改善を起点に、職場の動線やモノの配置も見直していけば、Aランク以上も射程内です。
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