この事例は、机の引き出しを必要な事務用品だけに絞った整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。あと10点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓・整理 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 文房具(机の引き出しの中) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 必要な事務用品だけが、取り出しやすく、しまいやすくなった |
改善前の状態(Before)
机の引き出しの中には、結構たくさんのアイテムが入っていました。専門家が改善前の写真を見て気づいた点は、同じ種類の物が重なっていることです。消しゴムが3個、印鑑が7本、USBメモリが3個など、重複したアイテムが多く入っていました。

改善内容(After)
机の引き出しの中の物をいったん整理し、必要か不必要かを思い切って区分しました。そのうえで、必要な物だけしか収納できないように、形跡整頓を行いました。重複していたアイテムも、それぞれ1つずつに絞られたようです。その結果、必要な事務用品だけが、取り出しやすく、しまいやすくなりました。

専門家コメント
机の引き出しの中のモノを一旦整理して、必要なモノだけしか収納できないように形跡整頓を行った改善ですね。
改善前の写真をよくみてみると、結構たくさんのアイテムが入っています。でも実際に思い切って必要/不必要を区分してみると、あら不思議。ほとんど使っていないモノだったようですね。これは整理・整頓の本質がわかりやすい、ビフォーアフターの改善だと思います。
改善前の写真をちょっと見ただけでも、消しゴムは3個、印鑑が7本、USBメモリ3個など、重複したアイテムが多いです。改善後は、それぞれ1つずつに取捨選択できたようですよね。これだけムダなスペースが使われていたということです。
これって伝染するもので、この考え方で他の事務所場所も収納されている可能性大です。ぜひ今回の改善=形跡整頓のように、不必要なものが収納できない仕組みを導入する方向性を検討いただければ、よりよい職場へと進化できるかと考えます。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 12点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | A | 16点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:引き出しの中の物の多くが、ほとんど使っていない物だと分かり、ムダに使われていたスペースを取り戻せた。必要な事務用品だけが取り出しやすく、しまいやすくなったことは、毎日の仕事に効く。ただし、改善報告に効果の数値はない。「満足のいく成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:引き出しの中を整理して、必要な物だけを収納する考え方は、整頓の基本。ただし、「必要な物だけしか収納できない」形にまで進めた点に、整頓の本質が表れている。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:必要か不必要かを区分して、引き出しの中を整える作業は、特別な設備や長い時間を必要としない。判断を決める勇気は要るが、「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:必要な物だけしか収納できない形にしたので、不要な物が入り込みにくく、乱れが再発しにくい。発生源を抑えた改善といえる。「発生源を抑え、再発しにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:改善報告には、新しい物を増やさないルールや、定期的な見直しなど、標準化の記述がない。徹底すべきルールの設定がこれからの段階。「徹底すべきルールを設定する」ところまで進めば、レベルアップできる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計56点のこの事例は、Bランクの中ほどにいます。特に次の3点は、しっかり評価したいところです。
- 思い切って「必要/不必要」を区分した。見直してみると、ほとんど使っていない物だったと分かりました。整理の本質が分かりやすく表れています
- 「必要な物だけしか収納できない」形にした。片付けたあとに、また物が増えてしまうことを、収納の形で防いでいます
- 清潔レベルがA(16点)。不要な物が入り込みにくい、再発しにくい状態を作れています
あと10点でAランク。習慣と成果を上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げると+8点で、合計は64点。まだBランクのままです。ここに、成果の大きさをB(12点)からA(16点)に上げる+4点が加わると、合計は68点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 習慣 | 成果 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | B(12点) | 56点 | B |
| 習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 60点 | B |
| 習慣をAに | A(16点) | B(12点) | 64点 | B |
| 習慣をAに+成果をAに | A(16点) | A(16点) | 68点 | A |
成果は、探す時間や引き出しのスペースなど、改善の効果を数字で残すと伝わりやすくなります。習慣は、この形跡整頓のやり方を他の机にも広げる手順を決めるところから始められます。専門家も、他の事務所場所にも同じ状態が潜んでいる可能性が高いと指摘しています。
「また物が増える」を、起きる前に防ぐ
引き出しを整えても、いつの間にか物が増えて元に戻る、という「後追い」の片付けは、よく起こります。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて物を増やさない」に頼らず、物が増えない形にします。形跡整頓は、まさにその入り口です。次のような仕組みを考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 同じ文房具が、気づかないうちにまた重複する | 置き場を物ごとに決めて表示し、置き場がない物は引き出しに入れないルールにする |
| 他の机の引き出しでも、使わない物がたまる | 形跡整頓を、他の机にも同じ手順で広げる |
| 時間がたって、必要な物と不必要な物の区別があいまいになる | 定期的に引き出しを見直す日を決めて、必要/不必要を区分する |
重複して持っていた物をどう扱うかは、職場の担当者と確認しながら決めてください。こうした取り組みで、清潔・習慣レベルが向上し、Aランクも射程内です。
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