この事例は、棚の品名表示に大きな番号を併用して探す時間を短縮した整頓事例で、専門家評価はBランク(48点)。戻す位置も分かりやすくなった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 倉庫・工場 |
| 改善対象 | 材料/部品 |
| 専門家評価 | Bランク(48点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 探さずに見つけられるようになった。1回5秒短縮×1日3回=15秒、月20日で300秒、1カ月あたり300秒(300円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
棚には品名の表示がありました。ところが、文字が小さくて視認性が悪く、目的の物を探すのに時間がかかっていました。表示は「ある」のに、すぐには見つけられない。現場でよく見かける、もったいない状態です。

改善内容(After)
品名に加えて、大きな番号を併用して表示しました。番号で識別しやすくなり、目的の物を探さずに見つけられるようになりました。あわせて、使った物を戻す位置も明確になり、整頓された状態を保ちやすくなっています。

専門家コメント
棚に品名の表示はあったものの、文字が小さくて視認性が悪く、探すのに時間がかかっていた状態を、大きな番号を併用して表示することで識別性を向上させ、目的の物をすぐに見つけられるようにした改善ですね。
また、戻す位置も明確になり、整頓された状態を保ちやすくなるという、とても実用的な取り組みです。ありがとうございます。
このような「見てすぐわかる工夫」は、5S活動の“整頓”の基本であり、作業のムダ削減とミス防止に直結する大切な改善です。
次に考えてみてほしいのは、この番号や表示が継続して読みやすく保たれるか?という“清潔”の視点です。たとえば、
- 表示が汚れたり薄れた時の交換ルール
- 番号の配置ルールを決めて全棚で統一する
- 新たな品目追加時の表示対応ルール
などを整えておくと、改善効果が長く維持されると思います。今回の改善をきっかけに、ほかの棚や保管場所への展開もぜひ検討してみてください。あなたの次の改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計48点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 12点 |
| (2)改善の独自性 | C | 8点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 48点 |
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:探す時間の削減や戻しやすさに効果がある。ただし、対象は棚の表示部分に限られるため、成果の範囲は中程度。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:「番号を大きく表示する」手法は標準的であり、特別な独自性は低い。ただし、現場の課題を正しく捉えて実行した点は評価できる。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:表示を大きく作り直して貼り付ける作業は短時間で実施可能。比較的容易な改善。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:番号表示により乱れにくい状態を実現。ただし、表示が汚れる・劣化するリスクは残る。定期交換ルールがあればAまで向上可能。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:番号付けや配置のルールがまだ統一されていないと、運用が人任せになりやすい。全棚に展開・ルール化すれば習慣化へと進化できる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
この事例は、手間をかけずに、毎日の「探す」を確実に減らした改善です。特に次の4点は、しっかり評価したいところです。
- 「表示はあるのに見つからない」に気づいた。表示が付いていると、つい「整頓はできている」と思いがちです。そこで止まらず、読みにくさという本当の原因を捉えています
- 品名を残したまま、番号を足した。品名をなくすのではなく、大きな番号を併用することで、遠くからでも識別しやすくしています
- 効果が「探す」だけで終わらなかった。戻す位置も明確になり、整頓された状態を保ちやすくなりました。取り出しと戻しの両方に効いています
- 小さな手間で、毎日効く。表示を作り直して貼り付ける短時間の作業で、1日3回の探す時間を減らしています。こうした改善は、ほかの棚にもすぐ広げられます
整頓の3定(定位・定品・定量)でいえば、「どこに」「何を」置くかを一目で分かるようにした改善です。整頓の基本を、きちんと形にしています。
あと18点でAランク。清潔・習慣・成果を一段ずつ上げる
合計48点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと18点です。1項目だけでは届かないので、専門家の提案に沿って、順番に積み上げていく考え方になります。
- 習慣(しつけ)レベルを上げる:番号の付け方と配置のルールを決めて全棚で統一し、周知と点検まで進める(C→A、+8点)
- 清潔レベルを上げる:表示の交換ルールを決め、表示が読みにくくなる前に手を打てる仕組みにする(B→A、+4点。未然防止の仕組みまで進めばS、+8点)
- 成果の大きさを広げる:ほかの棚や保管場所にも展開し、効果の範囲を広げる(B→A、+4点)
| 上げ方 | 成果 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|---|
| 現在 | B(12点) | B(12点) | C(8点) | 48点 | B |
| 習慣をAに | B(12点) | B(12点) | A(16点) | 56点 | B |
| +清潔をAに | B(12点) | A(16点) | A(16点) | 60点 | B |
| +全棚へ展開し成果をAに | A(16点) | A(16点) | A(16点) | 64点 | B |
| +清潔を未然防止の仕組み(S)に | A(16点) | S(20点) | A(16点) | 68点 | A |
(独自性と難易度は、それぞれC(8点)のままで計算しています。点数は評価者が改善報告をもとに付けるもので、この表は目安です。)
「表示が読めない」「番号がばらばら」を、起きる前に防ぐ
表示を見やすくした今は、次に、表示が読みにくくなることそのものを防ぐ段階です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。表示が汚れてから貼り替える、品目が増えてから慌てて番号を考える、というのは「後追い」です。読みにくくなる前、ばらばらになる前に手を打てる形にします。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み |
|---|---|
| 表示が汚れたり薄れたりして、また探す時間が戻る | 表示が汚れたり薄れた時の交換ルールを決める(専門家の提案)。(例)日常の点検項目に「表示が読めるか」を入れる |
| 棚ごとに番号の付け方が違い、人任せになる | 番号の配置ルールを決めて全棚で統一する(専門家の提案) |
| 新しい品目が入ったとき、表示が追いつかない | 新たな品目追加時の表示対応ルールを決めておく(専門家の提案)。(例)表示を作るまでを、品目追加の手順に含める |
「気をつけて見る」に頼らず、ルールと手順で表示の読みやすさを保てれば、今回の改善効果は長く続きます。まずはこの棚でルールを決め、ほかの棚や保管場所へ広げてみてください。
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同じく、表示を工夫して時間を短縮した整頓の事例です。



