【5S 整頓事例】カス受けを機械ごとに専用化し、探す時間をゼロに|評価Bランク(工場)

この事例は、金型に合うカス受けを、取り付ける機械の横に専用で置いた整頓事例で、専門家評価はBランク(50点)。探す時間が無くなり、約5分の短縮になった。

項目 内容
改善の種類 整頓
改善場所 工場
改善対象 工具/備品(金型用のカス受け)
専門家評価 Bランク(50点。Bは46〜65点)
効果 金型に合うカス受けを探す時間が無くなった。約5分の短縮(改善報告の記載)
目次

改善前の状態(Before)

金型ごとに合うカス受けが決まっているのに、カス受けが整理されておらず、どれがどの金型に合うのかを探すのが大変な状態でした。合うカス受けを探すのに、時間がかかっていました。

現場の誰かが悪いのではなく、「どれが合うか」を置き場で示す決まりがなかったことが原因です。

5S 整頓 カス受け 金型に合う物を探していた 改善前 工場
【改善前】金型に合うカス受けを探すのが大変だった

改善内容(After)

取り付けの決まっている機械の横に、その機械専用のカス受けを置くようにしました。あわせて、使用する場所を明確に表示しています。

金型とカス受けの組み合わせが一目で分かり、探す時間が無くなりました(約5分の短縮)。

5S 整頓 カス受け 機械の横に専用で設置 改善後 工場
【改善後】取り付けの決まっている機械の横に、専用のカス受けを置いた

専門家コメント

カス受けが整理されておらず、金型に適合するカス受けを探すのに時間がかかっていたのを、各機械の横に専用のカス受けを設置し、使用する場所を明確に表示した改善ですね!

金型とカス受けの組み合わせが一目で分かることで、探す時間がゼロになり、作業の流れがスムーズになったはずです。さらに、作業スペースが整理され、動線も効率的になったことで、作業のしやすさが向上した点も大きな成果です。素晴らしい改善をありがとうございました!

次に考えたいのは、「この状態をどう維持するか」です。例えば、使用後の戻し場所を徹底できる仕組み(色分けや形状に合わせた定位管理)、定期的な点検ルールの設定(週1回、誰がチェックするか明確にする)、カス受けの摩耗や破損時の交換基準を決める、といった対策を加えれば、より安定した運用が可能になります。

今回の改善を活かし、さらなる効率化や標準化に挑戦してみてください!次の素晴らしい改善報告も楽しみにしています。

5S改善評価:合計50点(Bランク)

評価項目 評価 点数
(1)成果の大きさ A 14点
(2)改善の独自性 B 10点
(3)改善の難易度 C 7点
(4)清潔レベル B 12点
(5)習慣(しつけ)レベル C 7点
合計 B 50点

(1)成果の大きさ:A(14点)

理由:金型に合うカス受けを探す時間が無くなり、約5分の短縮になった。探すムダが無くなっただけでなく、作業スペースが整理され、動線も効率的になった点を、専門家も「大きな成果」としている。ただし、発生頻度や対象の台数が分からないため、帯の下側に置く。「やや大きい成果」と評価する。

(2)改善の独自性:B(10点)

理由:「使う場所のすぐ横に、専用の物を置く」は整頓の基本に沿った発想で、よく見られる手法。一方で、カス受けを共用の物として扱わず、機械ごとの専用品として割り切った点に工夫がある。「標準的に発想ができる改善」と評価する。

(3)改善の難易度:C(7点)

理由:機械の横に置き場を作り、使用する場所を表示するという内容で、大がかりな加工の記載はない。かけた時間・費用は改善報告に記載がないため、帯の下側に置く。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。

(4)清潔レベル:B(12点)

理由:機械ごとに専用のカス受けを決め、使用する場所を表示したことで、「どれが合うか分からない」という状態に戻りにくくなった。一方で、使用後の戻し方や摩耗・破損への備えはこれから。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。

(5)習慣(しつけ)レベル:C(7点)

理由:使用する場所の表示はあるが、戻し場所を守る決まりや点検の頻度、担当などの標準化は、改善報告に記載がない。専門家も「この状態をどう維持するか」を次の課題に挙げている。「ルール未整備の改善」と評価する。

評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩

評価できる点

まずは、この改善の良いところをしっかり評価したいと思います。

  • 「探す」そのものを無くした。使う機械の横に専用で置き、探す必要がない状態を作りました
  • 組み合わせを、人の記憶から置き場へ移した。慣れていない人でも迷いにくい形です
  • 効果が作業の流れ全体に広がった。約5分の短縮に加え、作業スペースと動線も整いました
  • 整頓の基本を押さえた。3定(定位・定品・定量)のうち、定位と定品を機械ごとに決めています

あと16点でAランク。清潔と習慣を上げる

Aランク(66点以上)まであと16点です。1項目では届かないため、専門家の「この状態をどう維持するか」に沿って、清潔と習慣を順に上げます。

上げ方 清潔 習慣 成果 合計 ランク
現在 B(12点) C(7点) A(14点) 50点 B
戻し場所と点検のルールを決める B(12点) B(12点) A(14点) 55点 B
摩耗・破損の交換基準を決める A(16点) B(12点) A(14点) 59点 B
標準化・周知・点検まで進める A(16点) A(16点) A(14点) 63点 B
他の機械・金型にも展開する A(16点) A(16点) A(17点) 66点 A

表は目安です。今の置き場を「続く仕組み」にし、他の機械にも広げることがポイントです。

「戻さない・合わない・傷む」を、起きる前に防ぐ

使った後に別の場所へ置かれたり、傷んだまま使われたりすれば、また探す状態に戻ります。起きてから直すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて戻す」に頼らず、形や表示で防ぎます(例)。

起こりうる不具合 未然防止の仕組み(例)
使用後に、別の機械の横へ戻してしまう 機械とカス受けを同じ色で色分けする、カス受けの形に合わせた置き台にする(違う物は置けない)
置き場が乱れても、誰も気づかない 週1回の点検日と、誰がチェックするかを決める
摩耗・破損したカス受けを使い続ける 交換基準(どの状態になったら替えるか)を決め、置き場に表示する
金型の入れ替えで、組み合わせが変わる (例)金型とカス受けの組み合わせ表を置き場に掲示し、変更時に更新する手順を決める

カス受けの取り付けや置き台の設置など、機械まわりに関わる変更は、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の改善を他の機械にも広げて、標準化に挑戦してみてください。

関連する5S活動の事例

同じ工場の、置き場の整頓に関するAランクの事例です。

5S活動の全体像はこちら

5Sが続かない本当の理由と、立て直す30日

無料ガイド『5Sが続かない本当の理由と、立て直す30日』

ラベルも線も引いたのに、三か月で元に戻る。そんな現場へ。誰か一人の頑張りに頼らず、チームで続ける仕組みのつくり方を、止まる7つのパターン・10問の自己診断・立て直しの30日にまとめました(A4・13ページ)。

無料で受け取る(PDF)
5S改善の報告書を、写真2枚から作れます
改善前・改善後の写真2枚で5S報告書が完成
改善前・改善後の写真とひとことから、A4の5S改善報告書が完成するアプリ「5S-Works!」。
いま無料の先行モニターを先着30名で募集しています。希望する1件について、5S-CONCEPTの専門家へ評価を依頼できます。評価依頼は1メールアドレスにつき1回で、点数・理由・コメントをメールでお返しします。

この記事を書いている会社について

チームで改善を続けられる、強い会社へ。

5S-CONCEPTを運営する株式会社事成すは、誰か一人の頑張りに頼っていた改善を、チームで続けられる会社の力に変えるお手伝いをしています。次の3つは、会社の課題に合わせて組み合わせてご利用いただけます。

30分の無料オンライン相談(平日9時〜17時)

5Sの止まりどころと最初の一手を、一緒に整理します。無理におすすめすることはありません。ご相談だけで契約が成立することもありません。

空いている時間を選んで予約する

社員を元気にする。会社を元気にする。そして街を元気にする。 株式会社事成す

この記事を書いた専門家

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。16年間で900社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。5S-CONCEPTでは、これまでに5S活動の改善事例338件を評価(2026年9月27日時点)。

目次