この事例は、ラジアルボール盤のドリル立てを清掃し、ドリル径を表示し直した整頓事例で、専門家評価はBランク(48点)。迷わず取れる環境になった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓(清掃を含む) |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(ラジアルボール盤のドリル立て) |
| 専門家評価 | Bランク(48点。Bは46〜65点) |
| 効果 | ドリルを使うときに間違えず、迷わず取れる環境になり、作業が早くなった(改善報告に数値の記載はなし) |
改善前の状態(Before)
ラジアルボール盤のドリル立てに汚れが目立ち、ドリルの径が分かりづらい状態でした。使うたびに、径を見分ける手間がかかっていました。

改善内容(After)
ドリル立てを清掃し、ドリル径を明示しました。汚れで見えにくくなっていた径が読めるようになり、作業が早くなりました。

専門家コメント
ラジアルボール盤のドリル立てが汚れていてドリルの径が見えづらくなっていたのを、清掃してくれたうえに、径を表示し直した改善ですね。
まずはこの問題点を見つけていただき、しっかり改善を施したことに感謝します。これでドリルを使うときに間違えない、あるいは迷わず取れる環境が整ったことになります。全員がメリットを得られる改善は、皆さまに喜ばれると思います。ありがとうございました。
そして次に考えたいのが、このドリルの径の置き方ですね。ビフォーアフターのどちらの写真も、ザグリとリーマには統一性がありますが、5.5と5.1の間に7.0があったり、7.5と6.8の間に9.0があったりと、置き方に一貫性を見い出せません。
おそらく慣れているうえに、確認を前提としているので間違いは起きにくいとは想像しますが、置き方の最適化を今一度検討してみてもよいのかもしれません。よく使う工具を手前に、あまり使わない工具は遠くに。この効率化のルールを前提におけば、いまの置き方が最適なのか?については、生産状況によって変化するでしょうし。
ぜひ一度検討していただき、あなたからの次なる素晴らしい改善報告をお待ちしています。
5S改善評価:合計48点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 12点 |
| (2)改善の独自性 | C | 8点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 48点 |
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:間違えない、迷わず取れる環境が整い、作業が早くなった。使う人全員がメリットを得られる改善で、「満足のいく成果」と評価する。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:汚れを落とし、径を表示し直すという、5S活動でよく見られるタイプの改善。ただし、見えづらくなった表示に気づいて直した点は、現場の目配りとして評価できる。「よく似たタイプが多い改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:清掃と表示のし直しは、大きな工数をかけずに取り組める改善。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:径が見えることで、使うときの取り違えが起きにくい状態になった。ただし、汚れが再びたまる原因への対策は、改善報告からは確認できない。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:清掃と表示のし直しは行われたが、清掃の頻度や、ドリルの置き方のルールなど、標準化の記述は見当たらない。「徹底すべきルールを設定する段階」と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
46点から52点のBランクの中で、この事例は「基本を丁寧に押さえた改善」です。特に次の3点は、しっかり評価したいところです。
- 問題を見つけたこと。専門家も、まずこの問題点を見つけてくれたことに感謝しています。汚れで見えにくくなった径は、慣れた現場ほど見過ごしやすい点です
- 清掃と表示を一緒に直した。きれいにするだけでなく、径を明示して「迷わず取れる」ところまでつなげています
- 使う人全員が得をする。特定の人だけでなく、ドリルを使うすべての人が間違えにくくなる改善です
あと18点でAランク。置き方のルールと清潔を上げる
合計48点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと18点です。1項目を上げるだけでは届かないため、専門家が挙げた「置き方の最適化」を軸に、習慣(しつけ)レベルと清潔レベルから進めるのが近道です。
| 上げ方 | 合計 | ランク |
|---|---|---|
| 現在(成果B・独自性C・難易度C・清潔B・習慣C) | 48点 | B |
| 習慣をA(16点)に(+8点) | 56点 | B |
| さらに清潔をA(16点)に(+4点) | 60点 | B |
| さらに成果をA(16点)、独自性をB(12点)に(+8点) | 68点 | A |
専門家は、「よく使う工具を手前に、あまり使わない工具は遠くに」というルールを前提に、今の置き方が最適かを検討するよう提案しています。置き方の考え方を決めて標準化できれば、習慣レベルの向上と、作業の一層の効率化につながります。
「汚れる」「見えなくなる」「置き方がばらつく」を、起きる前に防ぐ
清掃して径を直したあとに、また汚れて径が見えなくなる。これでは、直しても直しても同じことが起きる「後追い」になってしまいます。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて掃除する」に頼らず、仕組みで防ぐ形を考えてみましょう(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| ドリル立てが再び汚れ、径が見えなくなる | 清掃のタイミングと担当を決め、始業前などの点検項目に入れる |
| 径の表示が薄れる・読めなくなる | 表示の確認を点検項目に加え、読めなくなる前に貼り直す基準を決める |
| 置き方に一貫性がなく、新しいドリルの置き場所に迷う | 径の順や使用頻度で置き方のルールを決め、置き場ごとに径を表示する(定位・定品・定量) |
| 生産状況が変わり、置き方が合わなくなる | 見直しの時期を決め、使用頻度を見て置き方を入れ替える |
設備や安全に関わる変更は、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の改善をほかの機械のドリル立てや工具置き場にも広げれば、職場全体の管理レベルを高められます。
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