この事例は、カーリングナット入れの隙間を塞いでナットの落下をなくした整頓事例で、専門家評価はBランク(46点)。毎日の「拾い集める手間」がなくなった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(カーリングナット入れ) |
| 専門家評価 | Bランク(46点。Bは46〜65点) |
| 効果 | ナットを拾い集める時間がなくなり、1日平均で約6秒の作業短縮(改善報告の記載)。作業者の負担も軽減された |
改善前の状態(Before)
カーリングナット入れに隙間があり、そこからナットが落ちていました。落ちたナットは、作業の合間に拾い集めなければならず、毎日の作業の中に「拾う手間」が生じていました。

改善内容(After)
カーリングナット入れの隙間を塞ぎました。隙間がなくなったことで、ナットが落ちなくなり、拾い集める必要がなくなりました。落ちたものを拾うのではなく、落ちる原因そのものをなくした改善です。

専門家コメント
以前はカーリングナット入れに隙間があり、ナットが落ちて拾う手間が生じていましたが、今回その隙間を塞ぐことで、ナットが落ちなくなり、拾い集める必要がなくなったことで、無駄な動作を省いた改善ですね。
この改善により、ナットを拾う手間が省けて作業効率が向上し、作業者の負担も軽減されました。非常に効果的な改善であり、気づきと実行に感謝します。
この改善は5Sの「整頓」に該当します。問題を解決し、作業の無駄をなくすことで効率を上げることが目的です。
次に考えていただきたいのは、他の部分でも同様の無駄がないかどうかを確認し、同様の対策ができるかを検討することです。特に、よく使用する道具や部品の管理方法について見直し、効率化を図るための改善を進めてください。
次なる改善報告を楽しみにしています。引き続き素晴らしい取り組みを期待しています。
5S改善評価:合計46点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 10点 |
| (2)改善の独自性 | C | 8点 |
| (3)改善の難易度 | C | 7点 |
| (4)清潔レベル | A | 15点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 6点 |
| 合計 | B | 46点 |
(1)成果の大きさ:B(10点)
理由:短縮は1日平均で約6秒と、数値としては小さめです。ただし、ナットを拾い集める手間が毎日なくなり、作業者の負担も軽くなりました。専門家も「非常に効果的な改善」と述べています。数値の小ささを考え、帯の下側で「満足のいく成果」と評価する。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:容器の隙間を塞いで落下を防ぐ方法は、現場でよく見られる対策です。一方で、毎日の「拾う手間」を当たり前とせず、原因の隙間に目を向けた気づきは評価できます。「よく似たタイプが多い改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(7点)
理由:改善報告には、隙間を塞いだ方法や使った物、かかった時間の記載がありません。隙間を塞ぐ作業は、大きな工数をかけずにできるものと見て、根拠が弱い分を帯の下側に置き、「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:A(15点)
理由:落ちたナットを拾うという「後追い」ではなく、落ちる原因である隙間そのものを塞いでいます。隙間がなくなった以上、同じ落下は起きにくくなっています。ほかの容器への確認や点検の仕組みまではまだないため、Aの中ほどとし、「発生源を抑え、再発しにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(6点)
理由:改善報告には、標準化やルールづくり、他の容器への展開の記述がありません。今のところは単発の改善に近いため、Cの下側とし、「ルール未整備」の段階と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計46点で、Bランクの入口にある事例ですが、5Sの考え方として大切なポイントをしっかり押さえています。特に次の3点を評価したいと思います。
- 「拾う」ではなく「落ちない」で解決した。気をつけて扱う、こまめに拾う、ではなく、隙間を塞ぐという形で原因をなくしています
- 小さなムダに気づいた。1日約6秒という、見過ごされがちなムダを見つけて手を打ちました。毎日続くムダは、積み重なると大きくなります
- 清潔レベルがA(15点)。5項目の中で一番高く、発生源を抑えた改善になっています
あと20点でAランク。習慣・清潔・成果を順に上げる
合計46点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと20点です。1項目だけでは届かないため、次の順で積み上げます。まず習慣(しつけ)を、標準化・周知・点検まで進めてA(16点)にすると+10点で56点。次に、清潔を「未然防止の仕組み」まで高めてS(19点)にすると+4点で60点。最後に、専門家の言う「他の部分でも同様の対策」を進め、効果を広げて成果をA(16点)にすると+6点で66点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 上げる項目 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|
| 現在 | ― | 46点 | B |
| 習慣をAに | C(6点)→A(16点) | 56点 | B |
| さらに清潔をSに | A(15点)→S(19点) | 60点 | B |
| さらに成果をAに | B(10点)→A(16点) | 66点 | A |
「落ちる隙間」を、他の容器でも起きる前に防ぐ
清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。落ちたナットを拾い続けるのが「後追い」、隙間を塞いで落ちなくするのが「未然防止」です。今回の改善は、まさに未然防止の形になっています。次は、この考え方を1つの容器で終わらせず、他の容器でも隙間が生まれない仕組みにします(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 他の部品入れにも同じ隙間がある | よく使う道具・部品の入れ物を一度点検し、隙間や落下が起きている所を洗い出す |
| 塞いだ部分が外れたり、傷んだりする | 日常の点検項目に「隙間・破損がないか」を加える |
| 新しく作る入れ物で、また隙間ができる | 「隙間を作らない」を入れ物づくりの基準として書き残す |
設備に取り付けた入れ物や、安全に関わる部分を変えるときは、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。こうした仕組みで、習慣(しつけ)と清潔のレベルが上がります。
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