この事例は、油缶の置き場を専用の棚に変更し、移動と持ち上げの動作をなくした整頓事例で、専門家評価はBランク(48点)。あと18点で、Aランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(油缶) |
| 専門家評価 | Bランク(48点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 移動距離が2mから0mになり、1回10秒の短縮。月10回で100秒、年間1,200秒(1,200円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
油缶が材料置場の後ろ側にあり、取り出すために2mの移動距離と持ち上げ動作が必要でした。

改善内容(After)
専用の棚を設置して油缶の置き場所を作成し、アクセスしやすい位置に配置しました。持ち上げ動作も不要になり、作業者の身体的負担も大幅に軽減しています。改善報告の試算では、移動距離が2mから0mになり、年間1,200秒の削減です。

専門家コメント
油缶が材料置場の後ろ側にあり、取り出すために2mの移動距離と持ち上げ動作が必要だったのを、専用の棚を設置して油缶の置き場所を作成し、アクセスしやすい位置に配置することにより、持ち上げ動作も不要になったと同時に、作業者の身体的負担も大幅に軽減した改善ですね!
作業の無駄な動作を削減し、効率化を図るとともに、重い油缶の持ち上げをなくすことで、安全性の向上にも貢献している点は素晴らしいです。良い視点での改善、ありがとうございました!
5S改善評価:合計48点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | C | 8点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | D | 4点 |
| 合計 | B | 48点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:油缶の移動距離と持ち上げ動作を削減し、作業効率の向上と作業者の負担軽減を実現した点は評価できる。特に、安全性向上に貢献した点は大きなメリット。ただし、作業全体への影響は限定的なため、「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:専用の棚を設置し、アクセスしやすい位置に配置するという方法は、整理・整頓の基本的な考え方であり、特に目新しさはない。他の職場でも多く見られる改善のため、「よく似たタイプが多い改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:専用棚を設置する作業には多少の時間や手間はかかるが、特別な技術を要するものではなく、標準的な作業範囲。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:油缶専用の棚を作成したことで一時的には整理されたものの、時間が経つと他のものが置かれたり、油缶の配置が乱れたりする可能性がある。「何かのきっかけで再発する改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:D(4点)
理由:油缶の補充ルールや定期チェックの仕組みについて、改善報告に触れられていない。維持するためのルールが確立されていない状態で、時間とともに元の状態に戻るリスクが高いため、「習慣化を促さない単発的な改善」と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
Bランクの中でも、この事例は次の点をしっかり評価したいところです。
- 移動距離2m、持ち上げ動作をともにゼロにした、分かりやすい成果
- 作業効率だけでなく、重い油缶を持ち上げない安全性の向上にもつながった
- 専用の棚を新たに設置し、アクセスしやすい位置に配置し直した
- 年間1,200秒という積み重ねの効果を、試算まで含めて示した
あと18点でAランク。清潔と習慣をAまで上げる
合計48点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと18点です。清潔レベルをC(8点)からA(16点)に、習慣(しつけ)レベルをD(4点)からA(16点)に上げると、合計は68点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | D(4点) | 48点 | B |
| 清潔・習慣をともにAまで上げる | A(16点) | A(16点) | 68点 | A |
油缶が乱れる前に防ぐ
専門家が指摘するとおり、「置き場所を変えた」だけでは、時間とともに元の状態に戻るリスクがあります。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつける」に頼らず、乱れようのない構造・表示にします。
- 油缶の定位置を明確にし、「油缶専用」と表示する
- 新しい油缶が追加されたときの管理ルールを決めておく
- 油缶の補充と定期点検の仕組みを作り、担当と頻度を決めて運用を標準化する
専門家も、増減に対応できるレイアウトになっているかを気にかけています。特に、習慣(しつけ)レベルが今回D評価にとどまっているのは、補充と点検の仕組みがまだ形になっていないためです。ここを整えれば、成果はそのままにランクを大きく引き上げられます。次の改善報告では、維持・標準化の工夫を聞かせてください。
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