この事例は、配線類と混ざっていたエアーブローガンに専用の置き場を作り、ピンクのテープで表示した整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。探す時間が30秒から5秒になった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(エアーブローガン) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 置き場所を決めて表示したことで、探す時間が30秒から5秒になった。25秒短縮で25円の効果(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
エアーブローガンが、配線類とごちゃごちゃになって置かれていました。専用の置き場がなく、使うたびに配線の間から探し出す手間がかかっていました。
改善報告によると、探すのに30秒かかっていました。エアーブローは作業の合間に何度も手に取る道具なので、1回ごとの30秒が積み重なります。

改善内容(After)
エアーブローガンの専用の置き場所を設け、ピンクのテープで明確に表示しました。「ここに置く」ことが、誰が見ても分かるようになっています。
改善報告の試算では、探す時間が30秒から5秒になり、25秒の短縮で金額効果は25円です。

専門家コメント
改善前はエアーブローガンが配線類とごちゃごちゃになって、探す手間がかかっていたとのこと。それを専用の置き場所を設けて、ピンクのテープで明確に表示したことで、「ここに置く」と誰でも分かるようにした、すばらしい整頓の改善ですね。
作業者全員にとって利便性が高まり、時間のムダも削減できる工夫だと思います。問題に気づき、しっかり対処してくれて、本当にありがとうございました。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 12点 |
| (2)改善の独自性 | C | 8点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | A | 16点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | B | 12点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:エアーブローガンの定位置化により「探す手間の削減」や「利便性の向上」が図られた点は、作業効率改善として効果があると判断される。ただし、改善の影響範囲が限定的であるため、成果の大きさとしてはB評価(12点)とした。
(2)改善の独自性:C(8点)
理由:「専用の置き場を設定してテープで表示する」というのは、整頓の基本的な手法。ピンクのテープによる色分けなどの工夫はあるものの、改善自体は誰でも思いつく範囲のため、独自性はC評価とした。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:置き場の設置とテープによる表示で済む改善であるため、比較的短時間(15分〜30分程度)で実施できたと推察される。難易度はそれほど高くないため、C評価となる。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:「ピンクのテープで明確に置き場を表示した」ことで、誰が見ても「どこに戻すべきか」が分かる状態となり、同じような雑然状態の再発が起きにくくなっている。再発防止につながる視覚管理の導入は、清潔レベルで高く評価される。
(5)習慣(しつけ)レベル:B(12点)
理由:視覚管理によって「置き場のルール」が明確になっており、使う人が従うことが期待されるが、まだ標準化(手順書やルール化)や担当者による点検までの仕組みは見受けられないため、B評価とした。全体への展開ができれば、さらに高評価につながる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
この事例は、5項目の中で清潔レベルがA(16点)と高いことが特長です。次の点をしっかり評価したいところです。
- 置き場を「決めた」だけでなく「見える」ようにした。ピンクのテープで表示したことで、戻す場所を誰でも判断できます。専門家も、これを再発防止につながる視覚管理として高く評価しています
- 効果をはっきりした数字で示した。探す時間が30秒から5秒へ。改善の前後を比べられる報告になっています
- 短い時間でできる改善を、すぐに実行した。難易度はCでも、清潔レベルAにつながる改善は、多くの現場で真似しやすい手本です
あと10点でAランク。根本原因と横展開で3項目を上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。専門家が挙げた2つの視点、「なぜ雑然となったのか」と「他の道具への展開」を進めると、3つの項目が1段階ずつ上がる見込みがあります。
| 上げ方 | 成果 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|---|
| 現在 | B(12点) | A(16点) | B(12点) | 56点 | B |
| 3項目を1段階ずつ上げる | A(16点) | S(20点) | A(16点) | 68点 | A |
他の道具にも展開すれば、影響範囲が限定的という成果の課題が解消に向かいます。置き場のルールを標準化して点検まで進めれば、習慣(しつけ)がAに近づきます。
「なぜ雑然となったか」から、起きない仕組みへ
専門家が次に考えてほしいとしているのは、なぜこの場所が雑然となったのか?です。おそらく、置き場が曖昧だったことや、他のモノとの兼用スペースだったことが原因の一つではないか、と専門家は見ています。表示で「戻す場所」は分かるようになりました。次は、雑然となる原因そのものを残さないことです。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。
未然防止の視点で考えると、たとえば次のような形が考えられます(例)。
- エアーブローガンの置き場と配線の通り道を分け、兼用スペースをなくす
- ホースや配線が置き場にかからない取り回しにする
- 他の道具にも「一目で分かる置き場」を設定し、表示の色の意味をそろえる
配線やエアーの取り回しを変える場合は、設備・安全に関わるため、設備・安全の担当者と確認して進めてください。今回の改善をきっかけに、より使いやすい職場を目指して、次なる改善にもチャレンジしてみてください。次の報告も楽しみにしています。
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