この事例は、事務用品が混在していた引き出しに仕切りを設け、種類ごとの置き場を作った整頓事例で、専門家評価はBランク(46点)。印鑑などを探す時間を1日平均8秒短縮した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整理・整頓 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 文房具(筆記用具・事務用品の引き出し) |
| 専門家評価 | Bランク(46点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 印鑑など細かな物を探すムダが、1日平均で8秒短縮 |
改善前の状態(Before)
ペン、はさみ、印鑑など、様々な事務用品が一つの引き出しに無造作に置かれ、混雑した状態でした。細かな物ほど紛れやすく、印鑑などを探す手間が発生していました。

改善内容(After)
引き出しの中に仕切りを設け、ペン、はさみ、印鑑など、各アイテムごとに専用の収納スペースを作りました。事務用品を種類ごとに分けて配置したことで、必要な物をすぐに取り出せるようになりました。

専門家コメント
様々な事務用品が一つの引き出しに無造作に置かれ、混雑した状態だったのを、引き出しの中に仕切りを設け、ペン、はさみ、印鑑など、各アイテムごとに専用の収納スペースを作って、事務用品を種類ごとに整理して配置した改善ですね。
これにより、必要な事務用品をすぐに取り出せるようになり、作業効率が大幅に向上しました。混雑していた状態を整理し、使いやすい環境に改善してくれたことに感謝します。
この改善は5Sの「整理」と「整頓」に該当します。不要なモノを排除し、必要なモノを使いやすい状態に配置することを目的としています。
次に考えていただきたいのは、他の引き出しや収納場所でも同様の整理整頓ができるかどうかです。特に、使用頻度の高いアイテムについて、さらに使いやすい配置を検討してみましょう。また、定期的に整理整頓の状態をチェックし、維持するためのルールを設定することも重要です。
次なる報告書を楽しみにしています。引き続き素晴らしい取り組みを期待しています。
5S改善評価:合計46点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | C(成果がややもの足りない) | 8点 |
| (2)改善の独自性 | B(標準的に発想ができる) | 11点 |
| (3)改善の難易度 | C(そんなに時間をかけない) | 9点 |
| (4)清潔レベル | B(同じ状況なら再発が起きにくい) | 11点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C(ルール未整備) | 7点 |
| 合計 | B | 46点 |
(1)成果の大きさ:C(8点)
理由:印鑑など細かな物を探すムダが、1日平均で8秒短縮されました。専門家も、必要な事務用品をすぐに取り出せるようになった点を評価しています。一方で、短縮は1日数秒で、対象も一つの引き出しです。「成果がややもの足りない改善」と評価する。
(2)改善の独自性:B(11点)
理由:引き出しに仕切りを入れる方法そのものは、よく使われる手法です。ただし、ペン、はさみ、印鑑と、アイテムごとに専用の収納スペースを作り、種類で分けて配置した点に工夫があります。発想は標準的な範囲のため、「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(9点)
理由:仕切りを設け、事務用品を種類ごとに並べ直す作業で、大がかりな加工は報告されていません。所要時間や材料の記載もありません。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(11点)
理由:各アイテムの専用スペースが決まったことで、使った物を戻す場所がはっきりし、混雑した状態に戻りにくくなりました。ただし、品名の表示や数の決まりは記載がなく、再び物が混ざる余地が残ります。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(7点)
理由:状態を維持するルールや、点検の仕組みについては記載がありません。専門家も、次に取り組むこととして、定期的なチェックと維持のためのルール設定を挙げています。「ルールが未整備の改善」と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
引き出しの中は、乱れていても後回しにされがちな場所です。そこに手を付けたことを、まず評価したいと思います。特に次の3点です。
- 「どこに何を置くか」を、物ごとに決めた。ペン、はさみ、印鑑と、アイテムごとに専用の収納スペースを作りました。整頓の3定(定位・定品・定量)のうち、「定位」と「定品」を形にした改善です
- 細かな物の「探すムダ」に目を向けた。見つけにくい印鑑などを探す時間を、1日平均8秒短縮しました
- 清潔レベルがB(11点)。戻す場所が決まったことで、同じ使い方をしていれば、混雑した状態に戻りにくい形になっています
同じような引き出しは、どの職場にもあります。このやり方は、そのまま他の引き出しへ広げられる改善です。
あと20点でAランク。習慣・清潔・成果を順に上げる
合計46点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと20点です。一つの項目だけでは届かないため、専門家のアドバイスに沿って三つの項目を順に上げます。
| 上げ方 | 上がる項目 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|
| 現在 | ― | 46点 | B |
| 維持のルールと定期チェックを決める | 習慣 C(7点)→A(16点) | 55点 | B |
| さらに、品名表示と数の決まりで乱れを防ぐ | 清潔 B(11点)→A(16点) | 60点 | B |
| さらに、他の引き出しや収納場所へ広げる | 成果 C(8点)→A(14点) | 66点 | A |
習慣(しつけ)は、清潔で見つけた良いやり方を標準化する活動です。今回のやり方をルールと点検の形にすることが、最初の一歩です。
「また混ざる」を、起きる前に防ぐ
忙しい日が続くと、空いたスペースに別の物が入り、少しずつ元の混雑に戻りがちです。乱れてから片付け直すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて戻す」に頼らない形を考えます。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 空いたスペースに別の物が入り込む | 仕切りごとに品名を表示し、その物以外は置かない決まりにする(例) |
| 同じ物が増えすぎて、仕切りからあふれる | 物ごとに入れておく数を決める(定量)(例) |
| 使った物が戻っていないことに気づかない | 物の形や品名が見える置き方にして、空きが一目で分かるようにする(例) |
| 少しずつ乱れても、誰も気づかない | 定期的に状態をチェックする日を決める(専門家のアドバイス) |
(例)は改善報告にない案です。引き出しや机などの什器に加工を加える場合は、設備の担当者と確認しながら進めてください。仕組みを一つずつ加えていけば、Aランクが見えてきます。
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