この事例は、シューター後ろのエアブローでスクラップを飛ばした清掃事例で、専門家評価はAランク(68点)。次の課題は、飛ばしたスクラップの回収。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 清掃(清潔) |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(E80のシャネツケース上のシューター) |
| 専門家評価 | Aランク(68点。Aは66〜80点) |
| 効果 | 機械を止めずに生産できるようになった。1日平均2,880秒×月20日で、1カ月あたり57,600秒=57,600円の削減(改善報告の試算。1秒1円換算) |
改善前の状態(Before)
E80のシャネツケース上では、スクラップを取り出すために、機械を止める必要がありました。改善報告の効果欄は、この取り出しにかかっていた時間を、1日平均2,880秒(48分)、月20日発生として計算しています。生産を止める時間が、毎日のように積み重なっていました。

改善内容(After)
シューターの後ろに、エアブローを付けました。エアの力でスクラップを飛ばすことで、機械を止めずにスムーズに生産できるようになりました。改善報告の試算では、1日平均2,880秒×月間20日=1カ月あたり57,600秒で、1秒を1円と換算して57,600円の削減です。

専門家コメント
シューターの後ろにエアブローを設置し、スクラップを飛ばすようにしたことで、機械を停止させることなくスムーズな生産が可能になった事例ですね。
機械停止時間を削減し、スクラップ処理の手間も省くことで生産性が向上する、素晴らしい改善だと感心いたしました。改善お疲れ様でした。ありがとうございました。
ここからの改善提案ですが、エアで飛ばしたスクラップは、どのようになっているでしょうか。うまく一か所に集めて回収できる仕組みができていればいいのですが、写真を見る限り、そこまではできていないように見受けられました。
5S改善評価:合計68点(Aランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | S | 20点 |
| (2)改善の独自性 | A | 16点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | A | 68点 |
20+16+12+12+8=68点で、Aランク(66〜80点)です。
(1)成果の大きさ:S(20点)
理由:1カ月あたり57,600秒(改善報告の試算で57,600円)の削減。機械を止めずに生産でき、スクラップ処理の手間も省けている。「非常に大きな成果」と評価する。
(2)改善の独自性:A(16点)
理由:スクラップを人が取り出すのではなく、エアの力で飛ばすという発想は、誰もが思いつく方法ではない。「やや発想が困難な改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:シューターの後ろにエアブローを取り付ける作業が必要だが、大きな工事ではない。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:機械を止めなくてよくなり、スクラップの取り出しは起きにくくなった。ただし、飛ばしたスクラップが一か所に集まる仕組みまでは確認できず、最後に清掃する手間が残る。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:エアブローの使い方や、飛んだスクラップの後始末についての決まりは、改善報告に書かれていない。「徹底すべきルールを設定した/ルール未整備」の段階と評価する。
この事例を自社で真似する手順
以下は、この事例を参考にした一般的な進め方の例です。
- 機械を止めてスクラップを取り出している時間を、1日どのくらいか測る
- スクラップが出る場所(シューターなど)と、飛ばして良い方向を確かめる
- エアブローを付け、飛ばした先が安全で、機械やまわりに影響しないかを確かめる。取り付け位置と圧力は、設備や安全の担当者と相談して決める
- 停止時間がどれだけ減ったかを測り、改善前と比べる
- 飛ばしたスクラップの行き先を決める(次の一歩へ)
Sランクに近づくための次の一歩
専門家は、飛ばしたスクラップを回収する仕組みを入れ、最後に清掃する手間まで省くよう提案しています。さらに専門家は、清掃しなくてもよい仕組みを作ることこそが、5S活動の「清潔」活動だと述べています。飛ばして終わりにせず、飛んだ先を決めておく「未然防止」の視点です。以下は、改善報告にはない、考え方の例です。設備・安全に関わることなので、担当者と確認して決めてください。
- 飛ばした先に、スクラップが一か所に集まる受けを置く(例)
- スクラップが周りに散らばらないよう、飛ぶ範囲にカバーを付ける(例)
- 受けの点検と、スクラップを空ける頻度を決めて表示する(例)
散らかってから片付ける「後追い」の清掃ではなく、散らからない構造を先に整える。これが清潔レベルを上げる考え方です。
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