この事例は、梱包用ラップの置き場所をテント内に変えて往復60歩を8歩に短縮した整頓事例で、専門家評価はBランク(60点)。成果はS評価。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 建屋外(テント内) |
| 改善対象 | 梱包資材/置き場(ラップ) |
| 専門家評価 | Bランク(60点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 移動距離が60歩から8歩に。1日平均で52歩短縮×月間18日発生、1カ月あたり936歩削減、936円の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
梱包用のラップは、事務所の裏にありました。取りに行くのに、往復で60歩もかかっていました。

改善内容(After)
テント内に新たな置き場所を作りました。往復の移動は、わずか8歩にまで短縮できました。

専門家コメント
改善前は梱包用ラップが事務所の裏にあり、往復60歩もかかっていたということでしたが、テント内に新たな置き場所を作りわずか8歩にまで短縮できたとは、非常に効果の大きい改善ですね。
無駄な移動が減ったことで作業時間のロスも小さくなり、他の人にとってもメリットが大きい取り組みだったと思います。素晴らしい気づきと実行に感謝します。
次に考えてみたいのは、そのラップの置き場所に対する“整頓”の視点です。誰が見てもすぐにわかるよう、「ラップ置場」と表示したり、テープで枠取りして明示したりすれば、今後も乱れず、補充忘れも防げます。こういった“決められた場所に、決められたモノを、常に置く仕掛け”が整頓の基本ですので、ぜひ検討を。
また、今回のような素晴らしい改善が次にもつながるよう、あなたの次なる報告書を楽しみに待っています。
5S改善評価:合計60点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | S | 20点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 60点 |
(1)成果の大きさ:S(20点)
理由:「60歩 → 8歩」という大幅な移動距離の削減は、作業時間の短縮、疲労軽減、作業リズムの安定といった複合的な効果を持つ極めて大きな成果です。特に、複数人が使用する消耗品の動線改善は全体効率に直結するため、最高評価のSとします。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「物を近くに置く」という発想自体は標準的ではありますが、具体的に“60歩”という距離に着目して改善に至った点は、現場での行動観察と分析力があったからこそできたことです。行動動線の見直しは改善の基本でありながら実行が難しい部分でもあり、「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:新たに「テント内に保管場所を作る」という作業には、スペースの確保、他作業との調整、保管棚の設置や配置検討などが伴ったと考えられ、標準的な時間(30分〜1時間程度)を要した改善と評価できます。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:現時点では「置き場所を変えただけ」にとどまっており、ラップが乱雑に置かれていたり、在庫切れが起こる可能性もあるため、清潔(乱れ・再発防止)の観点ではまだ改善の余地があります。ラベル表示(「ラップ置場」)、テープでの区画明示、在庫点検ルールの設定などの対策で、B〜A評価へ進化可能です。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:現状では「誰かが置き場所を変えた」状態であり、誰が見ても同じようにラップを取り出し・補充・管理できる仕掛けが整っているかは不明です。定位置化や補充ルールの標準化がなされれば、習慣レベルも格段に上がる改善です。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計60点のこの事例は、Bランクの上位にいます。成果の大きさがS(20点)という最高評価なのは、この事例の大きな強みです。
- “60歩”という数字に目をつけた。行動を観察して、ムダを距離で捉えました
- 全員にメリットのある場所に置いた。複数人が使う消耗品の動線を改善した点が、全体効率に直結します
- わずか8歩まで短縮した。往復60歩が8歩になる、見える成果です
あと6点でAランク。清潔か習慣を上げる
合計60点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと6点です。清潔レベルをC(8点)からA(16点)に上げると+8点で68点、習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げても+8点で68点です。B(12点)に1段階ずつ上げても、両方上げれば+8点(合計68点)で届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 60点 | B |
| 清潔・習慣とも1段階上げる | B(12点) | B(12点) | 68点 | A |
「乱れ」と「補充忘れ」を、起きる前に防ぐ
置き場所を変えただけの状態は、時間が経つと乱れがちです。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。専門家のアドバイスをもとに、次のような仕組みを考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| ラップが乱雑に置かれる | 「ラップ置場」の表示と、テープでの枠取りで定位置にする |
| 在庫切れが起こる | 在庫点検のルールを決める |
| 補充を誰がするか分からない | 補充点検のルールを「誰が・いつ・どうやって」で決める |
| 他の備品でも往復の移動が多い | 同じように移動が多い他の備品にも展開する |
誰が見ても同じように、取り出し・補充・管理ができる状態にしておくと、習慣(しつけ)レベルも上がります。
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