この事例は、不適合品置き場に小物専用の不良品入れを作り、ビスの散乱を防いだ整頓事例で、専門家評価はBランク(46点)。拾い集める手間がなくなった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 不良品(不適合品置き場) |
| 専門家評価 | Bランク(46点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 小さい部品やビス等を拾い集める手間がなくなった。1日平均で約40秒短縮(改善報告の記載) |
改善前の状態(Before)
不適合品置き場では、小さい部品やビス等が散乱していました。散らばったものは、その都度拾い集める必要があり、そのための手間が日々かかっていました。

改善内容(After)
小物専用の不良品入れを作成しました。小さい部品やビスは、この専用ケースに入れます。散乱していたものを拾い集める手間がなくなり、1日平均で約40秒短縮できました。
専門家コメントにもあるとおり、この改善は、不適合品の廃棄を部材別に区分する取り組みでもあります。「何でも同じ場所に入れる」から、「小物は小物の場所へ」に変えたことが、散乱を防ぐ形につながっています。

専門家コメント
改善活動ありがとうございます。不適合品の廃棄を部材別に区分した事例ですね。
これは良い気づきのある改善です。
不適合品を部材別に区分して廃棄する改善策は、効率化に非常に効果的です。不適合品は処置後に廃却されますが、事前に部材ごとに分別しておくことで、処理作業がスムーズに進み、次の工程の手間も削減されます。
また、小さなビスが散らばらないように専用の廃棄ケースを設けた点も良い工夫です。このような専用ケースにより、作業エリアが整理され、不要な時間が省けるため、現場の整頓が保たれやすくなります。
こうした小さな改善の積み重ねが、最終的に現場全体の効率と安全性の向上につながるため、今後も引き続き改善活動を進めていきましょう。
5S改善評価:合計46点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 11点 |
| (2)改善の独自性 | B | 10点 |
| (3)改善の難易度 | C | 7点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 6点 |
| 合計 | B | 46点 |
(1)成果の大きさ:B(11点)
理由:小さい部品やビス等を拾い集める手間がなくなり、1日平均で約40秒短縮できた。毎日続く小さなムダを確実に取り除いた点は評価できる。一方、短縮時間は1日あたり1分に満たず、効果の範囲は不適合品置き場に限られる。「満足のいく成果」の下側と評価する。
(2)改善の独自性:B(10点)
理由:小物専用の入れ物を設けること自体は、5S活動でよく見られる手法。ただし、専門家が「良い気づきのある改善」と述べているように、不適合品を部材別に区分して廃棄するという視点を持ち込んだ点に工夫がある。「標準的に発想ができる改善」の下側と評価する。
(3)改善の難易度:C(7点)
理由:改善報告の記載は「小物専用の不良品入れを作成」のみで、加工や設置の手間を示す記述はない。専用ケースを1つ用意する規模の改善と判断する。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:散乱してから拾い集めるのではなく、小物の行き先を専用ケースとして決めたことで、散乱そのものが起きにくい形になった。専門家も「現場の整頓が保たれやすくなります」と述べている。表示や満杯時の扱いなど、乱れの発生源をさらに抑える工夫は改善報告からは読み取れない。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(6点)
理由:専用ケースを作ったことは分かるが、「何をどのケースに入れるか」「部材別の区分のしかた」などのルールや、周知・点検の記述はない。ルールが未整備の段階と判断し、「ルール未整備」の下側と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計46点で、Bランクに入る改善です。点数だけを見ると控えめですが、現場の仲間としてしっかり評価したい点がいくつもあります。
- 「散らばってから拾う」をやめた。気をつけて拾うのではなく、小物の行き先を専用ケースとして決めることで、散乱そのものを減らしています
- 毎日の小さなムダに目を向けた。1日約40秒は小さく見えますが、毎日くり返される手間です。こうした手間に気づけること自体が、改善の力です
- 「部材別に区分する」という視点を持ち込んだ。専門家が「良い気づきのある改善」と述べたのはこの点です。分別しておくことで、処理作業や次の工程の手間まで減らせます
- 清潔レベルがB(12点)。同じ状況なら散乱が再発しにくい形になっており、5項目の中で最も高い評価です
専門家の言葉どおり、こうした小さな改善の積み重ねが、現場全体の効率と安全性の向上につながります。
あと20点でAランク。習慣と清潔を段階的に上げる
合計46点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと20点です。1項目だけで届く差ではないので、伸びしろの大きい習慣(しつけ)と清潔から順に上げていくのが近道です。たとえば、次のような上げ方が考えられます。
| 上げ方 | 上がる点数 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|
| 現在 | - | 46点 | B |
| 習慣をC(6点)→A(16点):入れる物のルールを決め、周知し、点検する | +10点 | 56点 | B |
| 清潔をB(12点)→S(18点):散乱やあふれが起きない仕組みにする | +6点 | 62点 | B |
| 成果をB(11点)→A(15点):同じ工夫を他の工程の不適合品置き場にも広げる | +4点 | 66点 | A |
習慣(しつけ)は、清潔で見つけた良いやり方を標準化する活動です。今回の「小物は専用ケースへ」「部材別に区分する」というやり方を、誰が置いても同じになるルールにすることが、最初の一歩になります。
「散らばる・混ざる・あふれる」を、起きる前に防ぐ
専用ケースを作ったことで、散乱は減りました。次は、ケースの使い方そのものが乱れない仕組みへ進むタイミングです。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。散らばってから拾う、混ざってから分け直す、という「後追い」ではなく、「気をつけて入れる」に頼らずに、表示・配置・手順で乱れが起きない形をつくります。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 小物が通常の不良品入れに入ってしまう | 専用ケースに「ビス・小物専用」と表示し、入れる物の例を貼る |
| 部材別の区分が人によってばらつく | 区分の一覧表を置き場に掲示し、迷わず入れられるようにする |
| ケースが満杯になり、またあふれる | 満杯の目安線を表示し、回収のタイミングを決めておく |
| 他の工程でも小物が散乱している | 同じ専用ケースと区分のルールを、他の工程の置き場にも広げる |
表の内容は、改善報告にはない一例です。置き場の配置を変える場合や、通路・安全に関わる場合は、安全の担当者と確認しながら進めてください。小さな気づきから始まった改善を、仕組みと習慣にまで育てていけば、Aランクは十分に射程内です。
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