この事例は、工場のバッカン交換を「2時間ごとに2個」から「4時間ごとに4個」にまとめた整頓事例で、専門家評価はBランク(46点)。交換作業は1日40分から20分に減った。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 廃棄物(バッカン) |
| 専門家評価 | Bランク(46点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 交換の頻度を2時間に1回から4時間に1回へ。交換作業が1日4回(合計40分)から1日2回(合計20分)になり、1日あたり20分の短縮 |
改善前の状態(Before)
改善前は、バッカンを2個ずつ交換していました。交換のタイミングは2時間に1回です。そのため、交換作業は1日4回発生し、合計で40分かかっていました。
「交換の回数そのもの」に目を向けたことが、この改善の出発点です。

改善内容(After)
交換するバッカンを4個にし、交換のタイミングを4時間に1回に変えました。一度に交換する量を増やして、交換の頻度を半分にした改善です。
その結果、交換作業は1日4回(合計40分)から1日2回(合計20分)になりました。

専門家コメント
以前は2時間に1度、バッカン2個の交換をしていたところ、4時間に1度、4個の交換にすることで交換頻度を減らし、作業効率を改善したのですね! 1日4回(合計40分)かかっていた交換作業が、1日2回(合計20分)に減らせたのは、非常に効果的な改善です。
これにより、他の業務に充てる時間が増え、作業効率が大幅に向上したことと思います。素晴らしい取り組みをありがとうございます。
次に考えてみてほしいのは、この改善が今後も安定して運用できるようなチェック体制です。たとえば、交換のタイミングを見落とさないように、定期的に確認する仕組みや、交換量の見直しが必要な場合に対応できるよう柔軟なルールを整備するのも有効かもしれません。
この素晴らしい改善を基に、さらなる改善を楽しみにしています!
5S改善評価:合計46点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 14点 |
| (2)改善の独自性 | B | 10点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 6点 |
| 合計 | B | 46点 |
(1)成果の大きさ:A(14点)
理由:交換作業が1日4回(合計40分)から1日2回(合計20分)になり、毎日20分の時間が生まれた。作業が途切れる回数も半分になっている。専門家も「非常に効果的な改善」と述べており、「やや大きい成果」の帯に入る改善と評価する。ただし、改善報告に記載があるのは交換時間の短縮のみのため、帯の下側に置く。
(2)改善の独自性:B(10点)
理由:「一度に交換する量を増やして、交換の頻度を減らす」という考え方は、回数のムダに目を付けた分かりやすい工夫。一方で、同じ発想の改善は多くの現場で見られる。「標準的に発想ができる改善」の帯の下側と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:改善報告に記載があるのは、交換する個数とタイミングの変更。置き場や台数の変更、道具の準備などの記載はなく、大きな工事や加工をしたとは読み取れない。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:交換の回数は減ったが、交換のタイミングをどう知らせるか、量が増えたときにどうするかは決まっていない。専門家も、交換のタイミングを見落とさないための確認の仕組みを次の課題に挙げている。忙しい日など、何かのきっかけで交換が遅れる可能性が残るため、「何かのきっかけで再発する改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(6点)
理由:「4時間に1回、4個」という新しいやり方は決まったが、それを誰がどう確認するか、交換量を見直すときのルールは、まだ整っていない。専門家が「チェック体制」と「柔軟なルール」の整備を提案している段階であり、「ルール未整備」の帯の下側と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
この事例は、毎日くり返す作業の「回数」に目を向けた、地に足のついた改善です。特に次の3点を、しっかり評価したいと思います。
- 「速く交換する」ではなく「交換の回数を減らす」で考えた。作業者に急いでもらうのではなく、やり方そのものを変えて時間を生み出しています
- 効果がはっきり数字で分かる。1日4回(40分)が1日2回(20分)。誰が見ても、改善の前後の違いが分かります
- 毎日効いてくる改善である。専門家も、他の業務に充てる時間が増えたことを評価しています
あと20点でAランク。清潔と習慣を2段階ずつ上げる
合計46点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと20点です。伸びしろが大きいのは、清潔レベルと習慣(しつけ)レベルです。清潔をC(8点)からA(16点)に、習慣をC(6点)からA(16点)に上げると+18点で、合計は64点。さらに、交換のタイミングを見える形にする工夫で独自性を2点上げれば、66点でAランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 独自性 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(6点) | B(10点) | 46点 | B |
| 清潔・習慣をBに | B(12点) | B(12点) | B(10点) | 56点 | B |
| 清潔・習慣をAに | A(16点) | A(16点) | B(10点) | 64点 | B |
| さらに独自性を+2点 | A(16点) | A(16点) | B(12点) | 66点 | A |
「交換の見落とし」を、起きる前に防ぐ
交換の回数を減らした今は、次に、交換の遅れや見落としそのものが起きない仕組みへ進むタイミングです。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。いっぱいになってから慌てて交換する「後追い」ではなく、交換の時期が自然に分かる形をつくります。専門家のアドバイスをもとに、次のような仕組みが考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 交換のタイミングを見落とす | 交換の時刻を決めて、置き場に表示する。交換したら記録表に印を付ける |
| 4時間たつ前にバッカンがいっぱいになる | バッカンに「交換ライン」の表示を付け、ラインに達したら時刻に関係なく交換するルールにする |
| 生産量が変わり、交換量が合わなくなる | 交換量を見直す目安(例:交換ラインに達する回数)を決め、定期的に見直す |
| 担当者が変わるとやり方が戻る | 交換の手順・時刻・個数を1枚の標準書にまとめ、関係者に周知する |
バッカンの運搬や置き場の変更など、設備・安全に関わるものは、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。こうした仕組みが整えば、今回の「回数を減らす」改善が、誰が担当しても続く「当たり前」になります。
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