この事例は、自動油塗布機の制御BOXの扉を外し、タイマーやカウンターの役割を明示した事例で、専門家評価はAランク(68点)。1日平均50秒短縮。次の課題は、設定方法の掲示。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 習慣(しつけ) |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(自動油塗布機のコントローラー) |
| 専門家評価 | Aランク(68点。Aは66〜80点) |
| 効果 | 開けるムダと操作が減り、1日平均で50秒短縮 |
改善前の状態(Before)
自動油塗布機のコントローラーは、制御BOXの中にありました。操作するたびに、制御BOXの扉を開け閉めする必要がありました。また、BOX内のタイマーやカウンターがどれを担当するのか、分かりにくい状態でした。

改善内容(After)
制御BOXの扉を取り外し、コントローラーが常に見えるようにしました。さらに、BOX内にある各タイマーやカウンターの役割を明示しました。扉を開け閉めするムダがなくなり、1日平均で50秒短縮できています。

専門家コメント
これは素晴らしい改善ですね。自動油塗布機のコントローラーを見える化した事例ですが、下記の観点が素晴らしいと思います。
観点1.扉を取り外したこと
自動油塗布機のコントローラーは、制御BOX内にありましたが、制御BOXの扉を取り外したことで、扉を開け閉めするムダがなくなりました。
観点2.各タイマーやカウンターの役割を明示したこと
制御BOX内にあるタイマーやカウンターの役割を明示したことで、新しい作業者が担当しても、タイマーやカウンターの役割が分かりやすくなりました。
5S改善評価:合計68点(Aランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | A | 16点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | B | 12点 |
| 合計 | A | 68点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:開けるムダと操作が減り、1日平均で50秒の短縮になった。加えて、新しい作業者が担当しても役割が分かる効果がある。時間と分かりやすさの両面から「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:A(16点)
理由:扉を取り外すことで開け閉めのムダをなくし、さらに各機器の役割を明示する2つの観点を組み合わせた点が、専門家からも評価されている。「やや発想が困難な改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:扉の取り外しと、機器の役割の確認・表示づくりが必要になる。役割の確認には設備の理解が要る。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:扉を外したことで、コントローラーが外から見えるようになった。一方で、扉のない状態で汚れや異物が入らないかは、改善報告では確認されていない。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:B(12点)
理由:役割の表示により、新しい作業者でも分かる形になり、誰が担当しても同じように扱える土台ができた。設定方法などの掲示までは、これから。「皆が守るべき標準化まで進めた」水準として評価する。
この事例を自社で真似する手順
以下は、この事例を参考にした一般的な進め方の例です。
- 操作のたびに扉やカバーを開け閉めしている設備がないか確認する
- 扉を外してよいか、設備・安全の担当者と確認する(感電や異物の入り込みなどを含む)
- BOX内のタイマーやカウンターについて、何のための機器かを確認して整理する
- それぞれの役割を、見える位置に表示する
- 新しい担当者に見てもらい、迷わず分かるかを確かめる
Sランクに近づくための次の一歩
専門家は、役割の明示とあわせて、設定の方法なども掲示しておくと、さらに便利になると述べています。あわせて、この改善を他の設備にも水平展開してほしいとしています。
- タイマーやカウンターの設定方法(数値や手順)を、機器の近くに掲示する
- 設定を変えたときの記録の取り方を決める(例)
- 同じように扉を開けて操作している設備に、水平展開する
「担当者に聞かないと分からない」を残さず、見れば分かる形にしておくのが、未然防止の考え方です。設定の間違いが起きてから直す「後追い」ではなく、間違えにくい表示で先に防ぎます。
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