この事例は、部品の種別を一覧にした写真をラミネートして、部品を見える化した整頓事例で、専門家評価はBランク(50点)。探す手間と間違いが減り、1日平均30分の短縮になった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 材料/部品 |
| 専門家評価 | Bランク(50点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 部品がわかりやすくなり、探すムダと間違いのロスが減った。1日平均で30分短縮(改善報告による) |
改善前の状態(Before)
製品に使う部品の種類が多く、間違えてしまうことが課題でした。部品は一応区分けされていたものの、少し乱雑になっていたため、必要な部品を探す手間と、取り間違いによるロスが発生していました。

改善内容(After)
部品の種別を一覧にした写真を用意し、ラミネートしました。部品の名前だけでなく、写真で形を確かめられるため、どの部品がどれなのかが分かりやすくなりました。
その結果、探すムダと間違いのロスが減り、1日平均で30分の短縮につながりました。

専門家コメント
製品に使用する部品が一応区分けされているものの、少し乱雑になっているため、探す手間と間違いによるロスが発生していた状況から、部品の種別を一覧にした写真をラミネートして用意することで、探す手間と間違いロスを低減した事例ですね。
ムダを排除する第一歩である「見える化」を実現した素敵なアイデアだと感心いたしました。
とても素晴らしい改善事例をありがとうございました。
さて、今後の改善提案としては、この部品が入っている箱そのものを取り替えてみてはいかがでしょうか。
整頓の究極の形は、3定(定位・定品・定量)が置き場そのもので実現できていることです。
部品の配置位置を示すINDEXを作ることも当然必要ですが、INDEXを頼りに部品の場所を特定した後、その場所における明示もしていただけると、よりムダの排除に繋がりますよ。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
では、次なる改善を楽しみにお待ちしております。
5S改善評価:合計50点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 15点 |
| (2)改善の独自性 | B | 11点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | C | 9点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 7点 |
| 合計 | B | 50点 |
(1)成果の大きさ:A(15点)
理由:探すムダと取り間違いのロスが減り、1日平均で30分の短縮。毎日の作業で積み重なる時間で、間違いによるロスも同時に減らしている。「やや大きい成果」と評価する。ただし、30分の内訳(探す時間と間違いの手直しの割合)は改善報告からは分からないため、Aの下側に置く。
(2)改善の独自性:B(11点)
理由:部品を一覧にして見える化する方法は、5S活動でよく使われる手法。そのうえで、名前ではなく写真で一覧にし、形で見分けられるようにした点に工夫がある。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:部品の写真をそろえて一覧にし、ラミネートする作業は、大きな工数をかけずにできる。部品の種類が多い分の手間はあるが、置き場や箱そのものには手を加えていない。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(9点)
理由:一覧表があることで、取り間違いは起きにくくなった。一方で、専門家コメントのとおり、置き場そのものでの明示はまだで、箱の中が乱雑になる状態は残っている。何かのきっかけで再び探す・間違える状態に戻りうるため、「何かのきっかけで再発する」レベルの上側と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(7点)
理由:写真の一覧は、誰が見ても同じように使える共通の道具になっている。ただし、一覧の更新や置き場の点検など、守るべきルールや標準化の記述は改善報告にない。「ルール未整備」として、Cの真ん中よりやや下と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
この事例は、毎日の「探す」「間違える」を、一枚の一覧で減らした改善です。特に次の3点は、しっかり評価したいところです。
- 「見える化」を実現した。専門家も、ムダを排除する第一歩である「見える化」を実現した、と評価しています
- 写真で見分けられるようにした。部品の種類が多い現場では、名前だけでは迷いがちです。形で確かめられることで、慣れていない人でも同じように選べます
- 効果がはっきりしている。1日平均で30分の短縮。毎日続く時間なので、積み重なると大きな差になります
すでにある区分けを活かし、今あるものに一覧を加えるだけで効果を出した点も、現場で真似しやすい良いところです。
あと16点でAランク。清潔と習慣を2段階ずつ上げる
合計50点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと16点です。専門家の提案どおり、置き場そのもので3定を実現すると、清潔レベルをC(9点)からA(16点)に上げられます(+7点)。さらに、一覧や置き場を保つルールを決めて周知・点検まで進めれば、習慣(しつけ)レベルをC(7点)からA(16点)に上げられます(+9点)。両方がそろうと合計66点で、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(9点) | C(7点) | 50点 | B |
| 清潔をAに | A(16点) | C(7点) | 57点 | B |
| 清潔と習慣をAに | A(16点) | A(16点) | 66点 | A |
「探す・取り違える」を、置き場そのもので起きないようにする
一覧表は、迷ったときに見て確かめる道具です。言い換えると、迷ってから一覧で直す「後追い」の面が残ります。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて選ぶ」に頼らず、置き場を見ただけで正しい部品が分かり、間違えようがない形にしていきます。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み |
|---|---|
| 一覧で場所を確かめても、箱の中が乱れていて迷う | 部品が入っている箱そのものを取り替え、箱に品名や写真を表示する(専門家の提案:置き場での明示) |
| 箱に違う部品が混ざる・数が分からない | (例)箱ごとに入れる部品と量の目安を表示し、定位・定品・定量を置き場で示す |
| 形の似た部品を取り違える | (例)似た部品の箱を隣に並べない、色で区別する |
| 部品の追加・変更で一覧が古くなる | (例)部品が変わったときに一覧と箱の表示を作り直す手順を決め、点検日を設ける |
(例)としたものは、改善報告にはない案です。箱の入れ替えや棚の変更など、設備や作業の安全に関わる変更は、担当者と確認しながら進めてください。今回の一覧という「INDEX」に、置き場での明示が加われば、探すムダも間違いのロスも、起きる前に防げる職場に近づきます。
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