この事例は、タップ機作業台のベースを広げて、大きい製品の作業を安定させた整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。あと10点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(作業台) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 台が安定した。改善前420秒-改善後180秒=240秒の短縮。月間20日発生で4,800秒、1カ月あたり4,800円の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
タップ機の作業台は、大きい製品を扱うと作業しにくい状態でした。専門家コメントによると、台のベース部分が小さく、不安定だったことが問題です。

改善内容(After)
作業台のベースを大きくしました。台が安定し、大きな製品でも作業しやすくなっています。改善報告では、改善前に420秒かかっていた作業が180秒になり、240秒短縮されたと報告されています。

専門家コメント
改善前は、タップ機作業台において大きい製品を扱う際に、台のベース部分が小さく不安定で作業しにくかったという問題に気づいてくれたうえで、作業台のベースを拡張してくれた改善ですね。
これにより大きな製品でも安定した作業が可能となり、安全性や作業効率の向上につながった素晴らしい改善だと思います。ありがとうございます。
この改善は「整頓」の観点でいえば、作業台という“道具の最適化”によってモノを安全に扱える環境を整えた、とても良い取り組みです。
次に考えてみてほしいのは、その作業台が常に安定した状態を保ち続けるための「清掃」や「点検」のルールがあるかどうか、ということです。例えばボルトの緩み確認や、ゴミや切粉が溜まって安定性を損なうリスクがないかなども含めて、未然に防ぐ仕組みづくりを考えてみてください。
あなたの次なる改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:大きな製品の作業安定性が増し、安全性と効率性が同時に改善。事故防止にもつながるため、成果は大きい。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「作業台ベースを拡張する」という発想は比較的標準的な対応。ただし、実際に手を動かして形にした実行力は高く評価できる。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:ベース拡張には設計・材料調達・加工などが伴う可能性があり、短時間でできる改善ではない。標準的な難易度と判断し、「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:ベースを拡張しただけでは、今後の「安定維持」や「緩み・切粉・ゴミによるリスク」を防ぐ仕組みは未整備。点検や清掃ルールを組み込めばA以上も狙える。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:現状は一度の改善に留まっており、ルール化・標準化までは至っていない。点検チェックリストや定期清掃を取り入れることで、習慣レベルの向上が期待できる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計56点のこの事例は、Bランクの中ほどにあります。特に次の3点は、しっかり評価したいところです。
- 「作業しにくい」という問題に気づき、形にした。専門家は、問題に気づいたうえで作業台のベースを拡張した実行力を高く評価しています
- 安全性と効率が同時に上がった。大きな製品でも安定して作業でき、事故防止にもつながる成果です。改善報告の試算では、1回の作業が420秒から180秒になっています
- 「道具の最適化」で、モノを安全に扱える環境を整えた。整頓の観点から、とても良い取り組みだと評価されています
あと10点でAランク。清潔と習慣を、合わせて上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。清潔レベルと習慣(しつけ)レベルは、どちらもC(8点)です。1項目を1段階上げると+4点なので、片方だけではAに届きません。たとえば次のように、2項目を上げると届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 56点 | B |
| 清潔をBに | B(12点) | C(8点) | 60点 | B |
| 清潔をBに、習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 64点 | B |
| 清潔をAに、習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 68点 | A |
| 清潔をBに、習慣をAに | B(12点) | A(16点) | 68点 | A |
清潔と習慣を1段階ずつ上げると64点で、あと2点足りません。どちらかを2段階上げる必要があります。専門家が挙げた点検・清掃ルールを、「見える化」して標準化するところまで進めると、Aランクが見えてきます。
「台の安定が崩れる」を、起きる前に防ぐ
ベースを広げて台が安定した今は、その状態が崩れない仕組みへ進むタイミングです。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。ボルトが緩んでから直す、切粉が溜まってぐらついてから片づける、という「後追い」ではなく、緩みや堆積が起きにくい形と、気づける仕組みを先に作ります。専門家の発展ポイントをもとに、次のような仕組みを考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| ベース部のボルト・固定具が緩む | 定期点検のルールを設定し、点検の頻度と確認箇所を決める(専門家の発展ポイント) |
| 切粉やゴミが溜まって安定性を損なう | 切粉やゴミが溜まらないよう、清掃しやすい形状に工夫する(専門家の発展ポイント) |
| 点検したかどうかが分からない | 点検・清掃の結果を「見える化」して、誰でも状態を確認できるようにする(専門家の発展ポイント) |
| 点検の抜けや漏れが出る | 点検チェックリストを作り、確認項目を標準化する(例) |
作業台の構造や固定方法に関わる変更は、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の改善は「作業環境そのものを改善する整頓」として大変有効でした。維持・管理の仕組みを加えることで、さらにレベルアップできます。
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