この事例は、頻度の高い図面を自分専用ファイルとして手元に置いた整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。往復26歩の歩くムダを省いた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 書類(図面) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 歩くというムダを省略。1日2回×26歩×月間20日発生=1カ月あたり1,040秒(1,040円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
前回整理した図面ファイルは、棚に収められていました。ただ、その棚は作業の場所から片道13歩離れています。必要な図面を取りに行くたびに、そこまで歩いて往復する必要がありました。
1回の移動は短くても、図面を使う作業では何度も繰り返されます。整理自体はできていても、「使う場所」と「置いてある場所」が離れていた状態でした。

改善内容(After)
頻度の高い図面だけを選別し、自分専用のファイルボックスとして手元の作業台に配置しました。これで、図面を取りに行くための往復26歩が不要になっています。
すべての図面を手元に持ってくるのではなく、「よく使うものだけ」を選んだ点がポイントです。使用頻度の低い図面は、これまでの棚に残っています。

専門家コメント
改善前は、図面ファイルが片道13歩離れた棚に整理されており、必要な図面を取りに行くために毎回そこまで歩いて取りに行く必要がある状態でした。そこで頻度の高い図面を選別して自分専用のファイルボックスとして手元の作業台に配置することによって、図面取得のための移動を不要にした改善ですね。
このたびは、日々のムダな動作に気づき自分で改善策を考えてくれたこと、本当にありがとうございます。
歩く時間は一見わずかでも、何度も繰り返されることで大きなロスとなります。この改善はとても価値がありますね。
そして次のステップとして考えてほしいのは、その自分専用ボックスの中身がいずれ“不要な図面の溜まり場”にならないか?という視点です。
整理の基本は「必要なモノだけ残す」こと。だからこそ、定期的に使用頻度を見直しファイル内容を更新する仕組みがあると今の状態をずっと維持できるはずです。
ぜひその運用ルールまで意識してさらによい職場にしていきましょう。あなたの次なる改善報告も楽しみにしています。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:片道13歩×何度もの往復が不要になり、作業効率が大幅に向上。積み重なれば非常に大きな効果につながるためA評価。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「よく使うモノを手元に置く」発想は整頓の基本的な考え方。ただし、実際に自分専用ボックスに落とし込んだ点は実用的で高評価。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:ボックスを準備して配置する程度であり、特別な加工や時間は不要。標準的な難易度と判断。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:現在は便利な反面、そのままでは古い図面や不要な書類が溜まるリスクがある。定期的な見直しルールがなければ乱れる可能性あり。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:「自分専用」としては機能しているが、使用頻度の見直しや不要分を整理する習慣が仕組み化されていない。標準化できればB以上を狙える。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
56点のこの事例は、Bランクの中ほどに位置します。点数以上に、次の3点をしっかり評価したいところです。
- 日々の小さなムダに自分で気づいた。1回あたりは数秒の歩行でも、積み重なれば大きなロスになることを見つけ、自分で改善策を考えています
- 「全部」ではなく「頻度の高いもの」だけを選別した。手元に置く量を絞ったことで、作業台が書類で埋まることを避けています
- 成果がA(16点)。1日2回×26歩×月間20日発生=1カ月あたり1,040秒の削減(改善報告の試算)。積み重なる効果が評価されています
あと10点でAランク。清潔と習慣を上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。伸びしろは、ともにC(8点)の清潔レベルと習慣(しつけ)レベルにあります。片方を1段階上げるだけでは足りず、組み合わせが必要です。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 56点 | B |
| 習慣をBに | C(8点) | B(12点) | 60点 | B |
| 清潔をB、習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 64点 | B |
| 清潔をA、習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 68点 | A |
| 清潔をB、習慣をAに | B(12点) | A(16点) | 68点 | A |
専門家が挙げた「発展ポイント」である、最終更新日の記入、使用頻度の低い図面を棚へ戻すルール、ラベルや仕切りでの整理基準の明確化は、そのまま清潔と習慣を上げる材料になります。
「不要な図面の溜まり場」を、起きる前に防ぐ
手元に置いた便利なファイルボックスは、使い続けるうちに、古い図面や不要な書類がたまっていくおそれがあります。たまってから片づける「後追い」では、またすぐ乱れます。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「ときどき見直そう」と気をつけることに頼らず、見直しが自然に起きる形にしておきます。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 古い図面が混ざったまま使われる | ファイルボックスに「最終更新日」を記入し、見直しの時期が分かるようにする(専門家が挙げた発展ポイント) |
| 使わなくなった図面がたまり続ける | 使用頻度の低い図面は元の棚へ戻すルールを設定する(専門家が挙げた発展ポイント) |
| 他の人が使うと、どこに何があるか迷う | ラベルや仕切りで整理基準を明確にする(専門家が挙げた発展ポイント) |
| 見直しが後回しになる | 見直しの時期や担当を決め、定期点検として標準化する(例) |
この仕組みは、他の人が使っても迷わない標準にしていくことが大切です。図面の取り扱いに関わるルールを変える場合は、図面を管理している担当者と確認しながら進めてください。見直しの習慣が仕組みになれば、清潔・習慣レベルが向上し、Aランクが射程に入ります。
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