この事例は、引き出しの置き場に写真を貼って何を置く場所かを示した整頓事例で、専門家評価はAランク(68点)。次の課題は、空き枠の明示。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 文房具(引き出しの中の文具類・小物) |
| 専門家評価 | Aランク(68点。Aは66〜80点) |
| 効果 | 何を使うのか分かるようになり、収納の時間が短縮した。1日20秒短縮×発生日数20日で、1カ月あたり400円の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
引き出しの中の文具類や小物を整頓するために、物の形を示す姿置き(形跡整頓)の仕組みは、すでにできていました。しかし、置き場の明示がなかったため、結局、乱雑に置かれてしまっていました。

改善内容(After)
置くべき場所に、その物の写真を貼りました。何を置くスペースなのかが、はっきり分かります。写真を貼ったことで、何を使っているのかが分かり、収納の時間が短縮しました。改善報告の試算では、1日20秒の短縮に発生日数20日を掛けて、1カ月あたり400円の削減です。

専門家コメント
引き出しの中の文具類や小物を整頓するための姿置きの仕組みはできたものの、置き場の明示がなく、結局、乱雑に置かれてしまっていた。その状況を、置くべき場所に写真を貼って、何を置くスペースなのかを明確にした事例ですね。
ハサミなど形に特徴のある物なら間違えようがありませんが、ペンの置き場やのりの置き場など、単なる四角い形だと、そこにはまる物は何でも置けてしまいます。その「何でも当てはまってしまう」問題点を解決した、素晴らしいアイデアをありがとうございます。
これで、置き場に迷うこともなくなり、乱雑に物が置かれることもなくなりますね。
5S改善評価:合計68点(Aランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | A | 16点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | A | 16点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | B | 12点 |
| 合計 | A | 68点 |
16+16+8+16+12=68点で、Aランク(66〜80点)です。
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:1日20秒、月400円の削減に加え、置き場に迷わなくなり、乱雑に置かれることもなくなる。時間以上に、乱れを防ぐ効果が大きい。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:A(16点)
理由:四角い形の置き場では「何でも当てはまってしまう」という、姿置きの弱点に気づいて、写真で解決した。「やや発想が困難な改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:置き場に写真を貼る作業で、大がかりな準備や工事は改善報告に見られない。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:何を置く場所かが写真で決まり、置き場に迷う状況と、乱雑に置かれる状況の両方が起きにくくなった。「発生源を抑え、再発しにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:B(12点)
理由:誰が使っても、写真を見て同じ場所に戻せる決まりができた。ただし、写真を貼っていない箇所(空き枠)の扱いが、まだ明示されていない。「皆が守るべき標準化まで進めた改善」と評価する。
この事例を自社で真似する手順
以下は、この事例を参考にした一般的な進め方の例です。
- 引き出しの中で、置き場が四角いだけで、何を置く場所か分かりにくい所を探す
- 置き場ごとに、置く物を決める
- 置く物の写真を撮り、その置き場に貼る
- 収納にかかる時間や、乱れ方を、改善前と比べる
- 写真を貼っていない置き場は、「置かない」と明示する(次の一歩へ)
Sランクに近づくための次の一歩
専門家は、写真を貼っていない箇所(改善報告では右上など)に、置くべき物がないなら、「置かない」ことを明示するよう勧めています。場所が空いていると、何かを置きたくなるのが人間です。Sランクに近づくには、空き枠に物が置かれない仕組みを先に作る「未然防止」の視点が要ります。以下は、改善報告にはない、考え方の例です。
- 空き枠に、「ここには置かない」と書いた表示を貼る(例)
- 空き枠を、使う物が増えたときのための予備枠として決め、増えたときは写真を貼り足す(例)
- 写真が汚れたり剥がれたりしていないかを、定期的に見る点検項目に入れる(例)
乱れてから片付ける「後追い」ではなく、置かれない表示を先に整える。それが、乱れない仕組みになります。
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