この事例は、「物を置かない」場所に置かれた電磁弁や電気コードを撤去し、ホコリによる火災の危険をなくした清潔事例で、専門家評価はBランク(48点)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 清潔 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(電磁弁・電気コードの置場) |
| 専門家評価 | Bランク(48点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 頻繁に清掃しないといけない状態を解消。清掃1回2分(120秒)、月4回で480秒、480円の削減(改善報告の試算)。ホコリの蓄積による火災の危険を防止 |
改善前の状態(Before)
「物を置かない!」と明確に表示されていたにもかかわらず、電磁弁や電気コードなどの不要物が置かれていました。ホコリが蓄積し、火災の危険性まである状態で、頻繁に清掃しないといけない場所でした。

改善内容(After)
置かれていた電磁弁や電気コードなどの不要物を撤去しました。これで、清掃の手間が減り、ホコリがたまる原因もなくなりました。

専門家コメント
「物を置かない!」と明確に表示されていたにも関わらず、電磁弁や電気コードなどの不要物が置かれていた状態にしっかりと着目し、撤去してくれた改善ですね。
しかも、ホコリが蓄積し火災の危険性まであるような見逃してはならない状態だったことを考えると、安全面に大きく貢献する改善だったと思います。本当にありがとうございました。
ただ、次に考えてみてほしいのは、なぜ「置かない」と表示してあったのにモノが置かれてしまったのか? という点です。もしかすると、表示の位置や大きさが目に入りにくかった、他に一時置きできる場所がなかった、あるいは「少しだけなら…」という意識のゆるみがあったのかもしれません。
このような状態を再発させないためには、表示の改善(より目立つデザインに)、一時置き場の設置と明示、定期的な確認ルールの設定など、清潔=問題の再発防止に向けた仕組みづくりが今後の課題となるかと思います。ぜひ今回の改善を次なるステップにつなげて、さらなる素晴らしい報告をお待ちしています。
5S改善評価:合計48点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | D | 4点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 48点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:ホコリの蓄積+不要物の放置=火災のリスクという重大な安全課題に対し、明確に対処した点は非常に大きな成果です。加えて、作業環境の見た目や秩序も改善されており、職場全体の安全意識向上にもつながる取り組みとして、「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「物を置かない場所に物が置かれている」という状況自体はよくある事例ですが、それに対して“火災リスク”という観点で重要性を見抜き、具体的な対応を取った点に独自性が見られます。ただし改善手段(撤去)はシンプルであるため、「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:D(4点)
理由:撤去作業自体は数分〜10分程度で完了できる内容と考えられるため、改善行動としての難易度は低いと評価します。ただし、「見逃さなかった」という観察力が伴っている点は高く評価できます。「数分でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:現時点では「撤去」にとどまっており、「再び置かれないようにする工夫(表示改善・一時置き場の整備など)」が未実施と推定されます。再発を防ぐには仕組み・仕掛け・習慣の強化が必要なため、「何かのきっかけで再発する」状態と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:「置かない場所に物を置かない」というルールはあったものの、それが守られていなかったということは、習慣化されていなかった証拠です。今回の改善をきっかけに、定期点検・目立つ表示・注意喚起の明示などを実施すれば、習慣レベルは向上できます。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計48点のこの事例は、Bランクの入口にいます。難易度の点数は低くても、改善の価値は点数以上にあります。
- 見逃してはならない状態に気づいた。ホコリと不要物という、見慣れて見えにくくなる状態に目を向けました
- 「火災」という重大なリスクの観点で捉えた。安全面に大きく貢献する改善だと専門家も述べています
- 成果がA(16点)。職場全体の安全意識の向上にもつながる取り組みと評価されています
あと18点でAランク。「なぜ置かれたか」から仕組みへ
合計48点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと18点です。清潔レベルをC(8点)からS(20点)に上げると+12点、習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げると+8点で、合計は68点になり、Aランクに届きます。難易度の点数は、改善の性質上、無理に上げる必要はありません。清潔と習慣の2項目で届くのが、この事例の特徴です。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 48点 | B |
| 清潔をA、習慣をAに | A(16点) | A(16点) | 64点 | B |
| 清潔をS、習慣をAに | S(20点) | A(16点) | 68点 | A |
置いてはいけない場所に、物が置かれないようにする
「物を置かない!」と表示していても、物は置かれてしまいました。ここが、清潔レベルの分かれ目です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。表示や注意に頼る「後追い」ではなく、置こうとしても置けない・置く理由がない仕組みを考えます。専門家は、置かれた理由として、表示が目に入りにくかった、一時置き場がなかった、意識のゆるみ、を挙げています。次の表は、それをもとにした例です。
| 置かれる理由 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| 表示の位置や大きさが目に入りにくい | ピクトグラムなど、より目立つ表示に変える |
| 他に一時置きできる場所がない | 不要物の一時置きエリアを整備し、ラベルで明示する |
| 「少しだけなら…」という意識のゆるみ | 週次点検のチェックリストに追加する |
| 見逃されて、そのままになる | 改善前後の状態を掲示して、気づくきっかけにする |
電気設備に関わる場所なので、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。こうした取り組みが皆の標準になれば、習慣(しつけ)レベルも上がります。
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