この事例は、段ボール箱に無造作に入っていた書類を、棚へ移して種類別にラベルで分類した整頓事例で、専門家評価はBランク(56点)。探すムダが減った。あと10点で、Aランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整理・整頓 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 書類(保管書類) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 探すムダが減った。1日平均30秒短縮×月間の発生日数10回で、1カ月あたり300秒(300円)の削減(改善報告の試算) |
| 所要時間 | 30分〜1時間程度(専門家の採点理由での想定) |
改善前の状態(Before)
保管書類は、段ボール箱の中に無造作に入れられていました。必要な書類を探すたびに、時間がかかっていました。
箱の中に書類が混ざっていると、目的の1枚を探すために、箱の中身を何度もかき分けることになります。毎日使う書類ほど、探す時間は少しずつ積み重なっていきます。

改善内容(After)
書類を棚に移し、種類別に分類して整理しました。それぞれにラベルを貼って見やすく配置し、必要な書類をすぐに見つけられるようにしました。
改善報告の試算では、1日平均30秒の短縮×月間の発生日数10回で、1カ月あたり300秒の削減です。

専門家コメント
改善前は段ボール箱の中に書類が無造作に入れられた状態で、必要な書類を探す際に時間がかかっていました。そこで書類を棚に移し、種類別に分類して整理し、それぞれにラベルを貼って見やすく配置することによって、必要な書類をすぐに見つけられるようにした改善ですね。
このように作業効率を下げていた根本的な問題に気づき、整理と整頓の両面からしっかり改善してくれたこと、本当にありがとうございます。ラベルによる明確な表示は、他の作業者にとってもわかりやすく、ミスや探す時間を大幅に減らす効果があると思います。
次に考えてもらいたいのは、この「整った状態」が長く維持できるようなしかけです。たとえば、定期的な書類の見直しルールを作る、不要書類がたまらない仕組みをつくる、誰が見ても迷わない配置に再点検する。こうした“清潔”の視点でルール化してみるのが次のステップです。あなたのさらなる改善報告を楽しみにお待ちしています。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:これまで探すのに時間がかかっていた書類が、棚へ種類別に分類・表示されたことで、探す時間の大幅な短縮と取り違い防止が実現された。事務作業の効率を確実に改善した内容であり、日常的に使う書類に対する影響範囲の広さからも、「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「分類+ラベル表示+棚収納」という組み合わせは、5S活動において比較的定番の整頓方法だが、段ボールの中で混在していた書類を、実用的に“使いやすく見える化”した点に改善の工夫が感じられる。特に、実際の作業の中で発生していた“探すムダ”に直接アプローチしている点も評価ポイント。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:棚の用意、書類の分類、ラベル貼付などには、計画・実行含めて30分〜1時間程度の作業時間がかかると見られる。整頓の中では中程度の負荷であり、「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:書類の整理整頓自体は見事に実行されているが、今後の再乱雑化を防ぐ仕掛け(定期的な見直し、廃棄基準の設定、使用ルールの明示)については現段階で確認できていない。ここに“仕組み”を加えることで、B〜A評価が十分に見込める。「何かのきっかけで再発する改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:現状では、整頓された状態が維持される保証(ルール、責任者、定期チェックなど)が記載されていないため、単発的な改善とみなされる。書類管理の標準化や運用マニュアルができれば、習慣レベルは飛躍的に上がる。「徹底すべきルールを設定した改善」と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
Bランクの中でも、この事例は上位に近い改善です。特に次の点は、しっかり評価したいところです。
- 整理と整頓の両面から取り組んだ。専門家も、作業効率を下げていた根本的な問題に気づき、整理と整頓の両面から改善した点に感謝しています
- 「探すムダ」に直接アプローチした。段ボールの中で混在していた書類を、種類別・ラベル表示・棚収納で、使いやすい形にしました
- 成果がA(16点)。毎日使う書類の探す時間と取り違いを減らし、事務作業の効率を確実に高めました
- 他の人にも分かりやすい。ラベルによる明確な表示は、他の作業者にとっても分かりやすく、ミスや探す時間を減らします
書類をそのままの箱から出し、棚に並べ直すという基本を、きちんとやり切った点に価値があります。
あと10点でAランク。清潔をA、習慣をBに上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。清潔レベルをC(8点)からA(16点)に、習慣(しつけ)レベルをC(8点)からB(12点)に上げると、合計は68点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 56点 | B |
| 清潔をA、習慣をBに上げる | A(16点) | B(12点) | 68点 | A |
「また書類がたまる」を、起きる前に防ぐ
専門家が指摘するとおり、整った状態は、そのままでは長く続きません。不要になった書類が少しずつ増え、棚の中が再び乱れていくかもしれません。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「ときどき整理する」に頼らず、不要書類がたまらない形にしておきます。
専門家が挙げた「次のステップ」は、次の3つです。
- 定期的な書類の見直しルールを作る
- 不要書類がたまらない仕組みをつくる
- 誰が見ても迷わない配置に再点検する
専門家は、具体例として、月1回の不要書類チェック、保存期間ごとのラベル色分け(例:赤=1年保管、青=永久保存)、書類管理の簡易マニュアル作成を挙げています。保存期間がラベルの色で分かれば、見直しの時期に迷わず、廃棄の基準も自然にそろいます。見直しの日と廃棄の基準を決めて標準にすれば、習慣(しつけ)のレベルも上がります。この改善をベースに、他の保管物や書類エリアにも展開してみてください。次の改善報告では、この「たまらない仕組み化」まで進めた内容を、ぜひ聞かせてください。
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