この事例は、テープの在庫管理ボードに「注文中です」の表示と色分けマグネットを加えた整理事例で、専門家評価はBランク(56点)。あと10点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整理 |
| 改善場所 | 掲示板 |
| 改善対象 | 情報(テープの発注状況) |
| 専門家評価 | Bランク(56点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 注文状況が一目で分かるようになり、確認作業がなくなった。1日平均10秒短縮×月間20日発生=200秒。1カ月あたり200秒(200円)の削減(改善報告の試算) |
| 所要時間 | 15分程度(専門家の見立て) |
改善前の状態(Before)
テープの在庫管理ボードでは、発注ラインが見えれば報告してもらう運用でした。発注ラインは見えるものの、実際に発注したかどうかが分かりにくく、発注漏れが発生していました。

改善内容(After)
在庫管理ボードに「注文中です」の表示を追加し、色分けしたマグネットを使って、テープの注文状況が一目で把握できるようにしました。発注カードを貼り付け、持ってきてもらうようにしたことで、誰が見ても発注したかどうかが分かります。注文状況が見えるので、確認作業もなくなりました。

専門家コメント
改善前はテープの在庫管理ボードで発注ラインは見えるものの、実際に発注したかどうかの状況が分かりにくく、発注漏れが発生する状態でした。そこで発注状況を明確にするために、在庫管理ボードに「注文中です」の表示を追加し、色分けされたマグネットを使用することによって、テープの注文状況が一目で把握できるようにした改善ですね。
このように発注ミスを防ぐための仕組みづくりをしてくれたことに、まずは感謝します。ありがとうございます。
一目で状況が見えるようになったことで、誰が見ても判断しやすくなり、ミス防止の効果も大きいと思います。
そして次に考えてみてほしいのは、この「注文中です」の表示がどのようなルールで管理されるか?です。たとえば「注文済」にしたあと何日後に確認するのか、納期の確認方法や責任者の明確化など、ルールが曖昧だと、せっかくの表示も活かしきれなくなる可能性があります。
「見える化」したあとは、それをどう管理するかを明確にすることが、5S活動の「清潔」につながります。ぜひその視点も踏まえて、次なる改善につなげてみてください。あなたの次の報告書も楽しみにしています。
5S改善評価:合計56点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 56点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:発注漏れという重大なミスを防げる仕組み化は成果が大きい。作業効率よりも「ミス防止・安定運用」の効果が強く出ており、現場全体に影響する改善。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「色分けマグネット+注文中表示」という発想はよくある見える化手法だが、在庫管理に直接組み込んだ点は実用的。標準的な工夫なので「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:表示を追加し、マグネットを準備する作業は15分程度でできる、比較的シンプルな改善。難易度としてはそれほど高くない。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:「注文中」が一目で分かることで、状態の乱れを防止できる。ただし、表示の更新やマグネットの付け替えを忘れると再発の恐れがあるため、B評価に留めた。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:仕組みはできたものの、「誰が、いつ、どのように更新するのか」というルール化がまだ弱い状態。明確に決められればA〜Bに上げられる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計56点のこの事例は、Bランクの中ほどに位置します。特に次の点を、しっかり評価したいところです。
- 発注漏れという重大なミスの防止に取り組んだ。作業の速さではなく、ミス防止と安定運用に効く改善です
- 「見える化」と「ルール化」を組み合わせた。発注業務という情報管理に対して、状況を見えるようにし、発注カードを貼って持ってきてもらう流れを作りました
- 誰が見ても判断しやすくなった。注文状況が一目で分かるので、確認作業そのものがなくなりました
あと10点でAランク。習慣と清潔を引き上げる
合計56点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと10点です。習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げると+8点で64点。それだけではあと2点足りないので、清潔レベルもB(12点)からA(16点)に上げると+4点で、合計は68点になり、Aランクに届きます。習慣をB(12点)までにした場合は60点で、まだBランクです。
| 上げ方 | 習慣 | 清潔 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | B(12点) | 56点 | B |
| 習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 60点 | B |
| 習慣をAに | A(16点) | B(12点) | 64点 | B |
| 習慣をAに+清潔をAに | A(16点) | A(16点) | 68点 | A |
専門家は、発展のポイントとして次の3つを挙げています。
- 「注文日」「担当者」「納期」を簡単に書ける欄をボードに追加する
- マグネットを色別で「注文中」「入荷待ち」「完了」など段階的に区分し、進捗を明確にする
- 定期的な発注確認(例:毎週◯曜日チェック)をルール化する
「更新忘れ」と「入荷待ちの見落とし」を、起きる前に防ぐ
表示を更新し忘れて、状況が実際と食い違う。気づいてから直す、という「後追い」では、発注漏れがまた起きてしまいます。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「忘れないように気をつける」に頼らず、更新の担当と手順を、ボードそのものに組み込みます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| マグネットの付け替えを忘れる | 更新の担当者と手順をボードに書き、確認する曜日を決める |
| 注文してから何日たったか分からない | 「注文日」「納期」を書く欄を設け、確認の目安日を決める |
| 入荷待ちのまま放置される | 「注文中」「入荷待ち」「完了」の段階で色を分ける |
これらは、改善報告にはない案です。実際に進めるときは、発注を担当する方と確認しながら決めてください。こうした取り組みで、清潔・習慣レベルが向上し、Aランクも射程内です。
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