この事例は、ラジアルボール盤のドリルの刃や工具に置き場を設けた整理・整頓事例で、専門家評価はBランク(53点)。探す時間を1日250秒短縮し、紛失も防げるようになった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整理・整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 治具/刃具(ラジアルボール盤用のドリルの刃・工具類) |
| 専門家評価 | Bランク(53点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 探すムダを、1回5秒短縮×1日50回で、1日250秒短縮(改善報告の数値)。数のチェックができるようになり、紛失も防げるようになった |
改善前の状態(Before)
ラジアルボール盤で使うドリルの刃や工具類が、乱雑に置かれた状態でした。決まった置き場がないため、必要な刃や工具を使うたびに探す手間がかかっていました。

改善内容(After)
ドリルの刃や工具類を整理・整頓し、それぞれの置き場を設けました。作業効率を高めるために、置き場の配置も最適化しています。
その結果、ドリルの刃をすぐに取り出せるようになりました。さらに、置き場が決まったことで数のチェックもできるようになり、紛失も防げるようになっています。

専門家コメント
ラジアルボール盤用のドリルの刃や工具類が乱雑に置かれていた状態だったのを、整理整頓を行ってそれぞれの置き場を設けることで、作業効率を高めるための整理整頓と配置の最適化を行った改善ですね。
この改善により、ドリルの刃をすぐに取り出せるようになり、さらに数のチェックもできるようになって紛失も防ぐことができるようになりました。
作業効率が大幅に向上できたかと思います。素晴らしい改善をありがとうございます。
ただ、写真を見る限り、まだ置いてあるという状態に見受けられます。ここは、それぞれの刃や工具をどこに置くのか、3定を徹底してみてください。そのためには、置き場所の明示とともに、ドリルの刃や工具にも明示を施してみてください。
すべての物に名称を付けて名札を付けることが、整頓活動の基本となります。ぜひ、刃物や工具の迷子を生み出さない仕組みを作り上げてくださいね。
引き続き、素晴らしい改善を期待しております。あなたの次なる報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計53点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 17点 |
| (2)改善の独自性 | B | 10点 |
| (3)改善の難易度 | C | 7点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 7点 |
| 合計 | B | 53点 |
(1)成果の大きさ:A(17点)
理由:1回5秒の短縮でも、1日50回の作業で1日250秒の短縮になる。毎日くり返す作業の時間を確実に減らしたうえ、数のチェックで紛失も防げるようになった。専門家も「作業効率が大幅に向上」と述べている。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(10点)
理由:刃や工具ごとに置き場を設けるのは、整頓の基本に沿った発想。そのうえで、取り出しやすさだけでなく、数のチェックによる紛失防止まで効果を広げている。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:C(7点)
理由:刃や工具を整理し、置き場を設けて配置を見直した改善。改善報告には、使った物や所要時間の記載がないため、帯の下側で評価する。「そんなに時間をかけない改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:置き場が決まったことで、数のチェックができ、紛失を防げる状態になった。同じ状況なら乱雑な状態に戻りにくい。一方で専門家の指摘どおり、まだ「置いてある」状態で、置き場と刃・工具の両方への明示(名札)がない。「同じ状況なら再発が起きにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(7点)
理由:改善報告には、置き場の使い方や、数のチェックをいつ・誰が行うかといったルール・標準化の記載がない。「ルール未整備」の状態と判断する。3定と名札を決めて標準にすれば、B以上も狙える。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計53点のこの事例は、Bランクの中ほどですが、成果の大きさはA(17点)です。特に次の4点を評価したいと思います。
- 「探すムダ」を、数字で示した。1回5秒×1日50回=1日250秒と、小さな短縮を積み上げて効果を見せています
- 毎日くり返す作業に効いた。刃や工具は、ラジアルボール盤の作業のたびに手に取る物です。回数が多い作業ほど、改善の効果は大きくなります
- 「取り出しやすさ」だけで終わらなかった。置き場が決まったことで数のチェックができ、紛失の防止にまでつながりました
- 整理と整頓を順に行った。乱雑な状態から、まず整理し、そのうえで置き場と配置を決めています。5Sの順番どおりの進め方です
あと13点でAランク。清潔を1段階、習慣を2段階上げる
合計53点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと13点です。1項目だけでは届かないため、清潔と習慣(しつけ)の2項目を上げます。清潔レベルをB(12点)からA(16点)に上げると57点。さらに習慣(しつけ)レベルをC(7点)からA(16点)まで上げると、合計は66点になり、Aランクに届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | B(12点) | C(7点) | 53点 | B |
| 清潔をAに | A(16点) | C(7点) | 57点 | B |
| さらに習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 62点 | B |
| さらに習慣をAに | A(16点) | A(16点) | 66点 | A |
カギは、専門家が挙げた「3定(定位・定品・定量)の徹底」と「すべての物に名札」です。
「刃物・工具の迷子」を、起きる前に防ぐ
今は置き場ができたことで、なくなったら数のチェックで気づける状態です。ただ、気づいてから探すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて戻す」に頼らず、戻す場所が自然に決まり、違う場所に置けない形にすると、迷子そのものが起きにくくなります。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み |
|---|---|
| 刃や工具が別の場所に戻される | 置き場所に名称を明示し、刃や工具にも名札を付ける(専門家の提案) |
| どの刃がないのか、すぐに分からない | 置き場に、刃の種類・サイズと本数を表示する(例) |
| 数のチェックが人によって行われたり、行われなかったりする | 作業の終わりに置き場を見て確認する手順を決め、置き場に掲示する(例) |
| 摩耗した刃が、使える刃と混ざる | 交換が必要な刃の置き場を分けて表示する(例) |
(例)は改善報告にない参考案です。刃物の扱いや設備まわりに関わる変更は、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。専門家の言葉どおり、「刃物や工具の迷子を生み出さない仕組み」まで作り上げれば、Aランクも十分に射程内です。
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