この事例は、検査台を約10cm高くして固定した整頓事例で、専門家評価はAランク(68点)。準備が約2分から約5秒になり、腰の負担も減った。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 工具/備品(製品の検査台) |
| 専門家評価 | Aランク(68点。Aは66〜80点) |
| 効果 | 検査台の準備が約2分から約5秒になった。腰の負担も軽減した |
改善前の状態(Before)
製品を検査するときの検査台は、高さが低く、用意に時間がかかっていました。低い台で作業を続けると、腰に負担がかかります。検査のたびに約2分の準備が必要でした。

改善内容(After)
検査台を約10cm高くしました。さらに、台がずれ落ちないよう、クランプで固定しました。高さが合ったことで腰の負担が減り、固定してあるので、検査のたびに置き直す用意も要りません。準備の時間は、約2分から約5秒になりました。差し引きで、1回あたり約115秒の短縮です。

専門家コメント
製品を検査するときの検査台の高さを調整して、検査の準備時間まで短縮し、さらに作業をやりやすくすることで腰の負担を軽くした改善ですね。
準備にかかる時間が2分から5秒へと劇的に短縮され、しかも身体にも優しい。生産性と安全性の向上を実現した、一石二鳥のすばらしい活動です。改善活動をありがとうございました。
今回の改善活動のキーワードは、「高さ」と「事前準備」と「固定」ですね。この3つを頭に入れて職場をパトロールし、横展開ができる場所を探してみてください。この考え方が使える場所が、必ず見つかるはずです。
5S改善評価:合計68点(Aランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | A | 16点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | B | 12点 |
| 合計 | A | 68点 |
16+12+12+16+12=68点で、Aランク(66〜80点)です。
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:準備の約2分が約5秒になり、腰の負担も減った。時間の短縮と身体への負担軽減の両方が得られており、生産性と安全性の両面に効いている。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:作業台の高さを合わせて固定する工夫は、多くの現場で取り組まれている。低さと用意の手間という課題に気づいて、まとめて解決した点は良い。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:台の高さを約10cm上げ、固定する作業が必要だが、大きな工事ではない。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:台をクランプで固定して、ずれ落ちを「気をつける」ではなく構造で防いでいる。検査のたびの置き直しがなくなり、同じ手間が起きにくい。「発生源を抑え、再発しにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:B(12点)
理由:台の高さと固定方法が決まり、誰が検査しても同じ状態で始められる。ただし、固定具の点検や、高さを変えるときの決まりまでは改善報告に書かれていない。「皆が守るべき標準化まで進めた改善」と評価する。
この事例を自社で真似する手順
以下は、この事例を参考にした一般的な進め方の例です。
- 検査や組立の台で、低くて前かがみになる場所や、準備に時間がかかる場所を探す
- 作業しやすい高さを決め、台を上げる。上げ方と耐荷重は、設備や安全の担当者と相談して決める
- 台がずれ落ちないよう、クランプなどで固定する
- 準備の時間を、改善前と改善後で測って比べる
- 専門家のすすめに沿って、「高さ」「事前準備」「固定」の3つの目で職場をパトロールし、同じ考え方を使える場所に広げる
Sランクに近づくための次の一歩
専門家は、「高さ」「事前準備」「固定」を他の場所へ横展開することを勧めています。Sランクに近づくには、固定が緩んだり、高さが変わったりしても、誰かが気づけるうちに直せる仕組みを先に作る「未然防止」の視点が要ります。以下は、改善報告にはない、考え方の例です。
- 台の脚や固定位置に目印を付け、ずれたら一目で分かるようにする(例)
- クランプの締まり具合を、始業前の点検項目に入れる(例)
- 台の高さを、写真付きで作業標準に残し、新しい人も同じ高さで始められるようにする(例)
ずれ落ちてから直す「後追い」ではなく、ずれにくい構造と、ずれに気づける表示を先に整える。これが清潔レベルを上げる考え方です。
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