この事例は、金型切替で動かすコロコンの戻し位置を床の印で示した整頓事例で、専門家評価はAランク(68点)。位置合わせが2分から20秒に。次の課題は、微調整用の印。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(脱脂用コンベヤーのコロコン) |
| 専門家評価 | Aランク(68点。Aは66〜80点) |
| 効果 | コロコンの位置合わせが、2分から20秒になった |
改善前の状態(Before)
金型の切替えのたびに、コロコンを移動させます。元に戻すときには、元の位置が分からず、機械との位置合わせを、その都度確認しながら行っていました。合わせるのに時間がかかり、ベテランの方でも2分かかる作業でした。

改善内容(After)
床に、コロコンを支える支柱の位置を示す「■」の印を付けました。切替えのあと、印に合わせて置くだけで、すぐに戻せます。位置合わせの時間は、2分から20秒になりました。

専門家コメント
金型切替時に移動させていたコロコンを元の位置に戻す際に、これまでは機械との位置合わせを都度確認しながら実施していた作業を、床にコロコンを支える支柱の位置を明示することで、すばやく位置合わせができるようにした改善事例ですね。
これまで、ベテランの方でも2分かかっていた作業を、だれでも20秒で位置合わせできるようにした素晴らしい改善ですね。素晴らしい改善活動をありがとうございました。
5S改善評価:合計68点(Aランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | A | 16点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | B | 12点 |
| 合計 | A | 68点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:位置合わせが2分から20秒になり、1回で100秒(1分40秒)短縮した。ベテランの方でも2分かかった作業を、だれでも20秒でできるようになった点も大きい。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:床に位置の印を付けるのは、整頓でよく使われる手法。ただし、金型切替で動かす設備の戻し位置に着目した点は評価できる。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:支柱の正しい位置を確かめ、床に印を付ける作業が必要になる。大がかりな工事は要らない。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:A(16点)
理由:毎回位置を確認する作業から、印に合わせて置く作業に変わった。人の経験や勘に頼らず、だれでも同じ位置に戻せる。ただし、微調整用の印は未整備。「発生源を抑え、再発しにくい改善」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:B(12点)
理由:印を見て置くというやり方は、だれでもできる形になった。一方で、印が消えたときの補修などは決まっていない。「皆が守るべき標準化まで進めた」水準として評価する。
この事例を自社で真似する手順
以下は、この事例を参考にした一般的な進め方の例です。
- 段取り替えのたびに動かす設備や台車で、戻す位置を毎回確認しているものを探す
- 正しい位置に置き、その位置(支柱など)を床に印で示す。設備の安全に関わる位置は、設備・安全の担当者と確認して決める
- 別の人にも印だけを見て置いてもらい、同じ位置に戻せるかを確かめる
- 位置合わせにかかる時間を、改善の前後で測る
- 印が消えたときの補修担当と、点検のタイミングを決める
Sランクに近づくための次の一歩
専門家は、床の印で大まかな位置を決めたあとの、さらなる微調整用に、コロコンと機械の位置を明示する印を付けてはどうかと提案しています。ペンキを塗ることが難しい場合は、シールでもよいとのことです。
- コロコンと機械の間に、位置を示す印を付ける(専門家の提案)
- ペンキが難しければ、シールで印を付ける(専門家の提案)
- 印が消えたときの補修担当と、点検のタイミングを決める(例)
大まかな位置決めのあとに、精緻な位置決めにも挑戦することで、位置合わせの「勘」が要らなくなります。起きてからやり直す「後追い」ではなく、ずれない状態を先に作る未然防止の仕組みです。なお、専門家は改善報告にコロコンの写真がなく、憶測になると断ったうえでの提案としています。
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