この事例は、電気ボックスの照明スイッチに番号を付け、扉裏に見取り図を表示した整頓事例で、専門家評価はBランク(60点)。あと6点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 情報/設備(照明スイッチ・見取り図) |
| 専門家評価 | Bランク(60点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 蛍光灯が使える場所が分かりやすくなった。1日平均5秒短縮×月20日で、1カ月あたり100秒(100円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
工場には蛍光灯が多く、電気ボックスのどのスイッチがどの照明につながっているのかが分かりにくい状態でした。点けたい場所の照明を探してスイッチを操作するたびに、手間がかかっていました。

改善内容(After)
スイッチに番号を付け、さらに電気ボックスの扉裏に、照明の見取り図と対応する番号を表示しました。扉を開ければ、どの番号のスイッチでどこの蛍光灯が点くのかが一目で分かります。

専門家コメント
蛍光灯の数が多く、どのスイッチがどの照明を制御しているか分からず、操作に手間がかかっていた状態を、スイッチに番号を付け、さらに電気ボックスの扉裏に見取り図と対応番号を表示することで、一目で把握できるようにした改善ですね。
誰でも迷わず照明を操作できるようになり、ムダな点灯や消灯の手間も減る、とても実用的でありがたい取り組みです。ありがとうございます。
このような「見てわかる化」の工夫は、5Sの“整頓”にあたる基本的かつ重要な考え方であり、作業効率や電力のムダ削減にもつながります。
次の改善視点としては、この表示が正しく維持され続けるための“清潔”と“習慣(しつけ)”の仕組みづくりです。たとえば、蛍光灯や配置が変更された際の更新ルール、見取り図の汚れや破損の点検、スイッチ番号の読みやすさの定期確認などを整えておくことで、この改善の効果を長く保つことができます。
今回の取り組みを他の設備管理にもぜひ展開していってください。次の改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計60点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | B | 12点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 60点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:照明操作のムダがなくなり、点灯・消灯の効率化や電力削減にも直結。全員が恩恵を受ける改善であり効果は大きい。「やや大きい成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「スイッチ番号+見取り図対応」は一般的な手法。ただし、扉裏に見取り図を配置する工夫が実用的で、現場目線に立ったアイデア。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:B(12点)
理由:番号付けと見取り図の作成に一定の時間と工夫が必要だが、大掛かりな工事は不要。中程度の難易度。「標準的な時間でできた改善」と評価する。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:一目で分かる状態を実現しているが、蛍光灯の配置変更や図面劣化で効果が失われるリスクあり。更新ルールを整えれば、さらに高評価へ。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:現状は仕組みが整った段階。だが、更新や点検のルールがなければ習慣化が難しい。ルール化・標準化で一気にAへ。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計60点のこの事例は、Bランクの上位にいます。特に次の3点は、しっかり評価したいところです。
- 「覚えておく」をやめて「見れば分かる」にした。どのスイッチがどの照明かを、慣れた人の記憶に頼らず、番号と見取り図で誰にでも分かる形にしています
- 見取り図を、使う場所に置いた。電気ボックスの扉裏なら、スイッチを操作するその瞬間に目に入ります。専門家も、実用的で現場目線に立ったアイデアと評価しています
- 効果が作業時間だけにとどまらない。迷わず操作できることで、ムダな点灯・消灯が減り、電力のムダ削減にもつながっています
あと6点でAランク。習慣を2段階上げる
合計60点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと6点です。習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げると+8点で、合計は68点になり、Aランクに届きます。B(12点)までだと+4点で64点なので、あと一歩足りません。清潔レベルもB(12点)からA(16点)に上げられれば、習慣をBにするだけで合計68点に届きます。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | B(12点) | C(8点) | 60点 | B |
| 習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 64点 | B |
| 習慣をAに | B(12点) | A(16点) | 68点 | A |
| 清潔をAに、習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 68点 | A |
専門家も、更新や点検のルール化・標準化ができれば、一気にAへ進めると見ています。
「見取り図が実際と合わない」を、起きる前に防ぐ
表示は、作った日が一番正確です。照明の配置が変わったのに見取り図が古いまま、番号が擦れて読めない、という状態になってから直すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。表示がずれる前に、自然に直る形を作っておきます。改善報告の発展ポイントをもとにすると、次のような仕組みが考えられます。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み |
|---|---|
| 照明やレイアウトが変わっても、見取り図が古いまま | 照明やレイアウト変更時の「図面更新ルール」を作る。(例)照明の配置を変える作業の手順に、見取り図の書き換えまでを含めておく |
| 見取り図がいつのものか分からない | 見取り図に使用開始日・更新日を明記する |
| スイッチ番号が擦れて読めなくなる | 保護テープや耐久性の高い表示を使う |
| 汚れや破損に気づかない | 見取り図の汚れ・破損、スイッチ番号の読みやすさを、点検の項目に入れて定期的に確認する |
電気ボックスは電気設備です。表示の貼り方や点検の方法は、電気設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の「見てわかる化」を他の設備にも広げれば、工場全体で迷わない職場に近づきます。
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