この事例は、コンセントと蛍光灯をビニールテープで色分けし、つながりを一目で分かるようにした整頓事例で、専門家評価はBランク(52点)。確認するムダが1日10秒減った。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | 工場 |
| 改善対象 | 設備(配線) |
| 専門家評価 | Bランク(52点。Bは46〜65点) |
| 効果 | 確認するムダを、1日あたり10秒短縮×月20日発生。1カ月あたり200秒(200円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
どのコンセントがどの蛍光灯に繋がっているのか、分からない状態でした。専門家コメントによると、確認のたびにコンセントの抜き差しを繰り返していたとのことです。毎日の小さな手間ですが、確認のたびに作業の手が止まっていました。

改善内容(After)
コンセントと蛍光灯の両方に、ビニールテープで色分けを行いました。同じ色どうしが対応しているので、抜き差しをしなくても、どのコンセントがどの蛍光灯につながっているかが一目で分かります。

専門家コメント
どのコンセントがどの機器に繋がっているか分からず、確認のたびに抜き差しを繰り返していたという状態を、ビニールテープで色分けを行うことで、一目で対応関係が分かるようにした改善ですね。
視認性が高まり、確認作業のムダを削減できる、とても実用的で効果的な工夫です。ありがとうございます。
このような「見てすぐ分かる化」は、5Sの「整頓」において非常に重要な考え方であり、ミス防止や安全性の向上にもつながります。
今回の改善を起点に、他の配線や設備の表示方法にも展開していってください。次の改善報告を楽しみにしています。
5S改善評価:合計52点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | A | 16点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | C | 8点 |
| (4)清潔レベル | C | 8点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 52点 |
(1)成果の大きさ:A(16点)
理由:確認のたびの抜き差し作業をなくし、効率化と安全性を向上させた点は大きな成果。対象範囲は限定的だが、現場作業への貢献度は高い。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:「色分けによる識別」は標準的な整頓手法。ただし、電源系統に適用して誰でも一目でわかる状態にした点は、現場での着眼点として評価できる。
(3)改善の難易度:C(8点)
理由:テープを貼る作業自体は容易で、短時間で可能。難易度は低め。
(4)清潔レベル:C(8点)
理由:現時点で見やすさは確保されているが、テープの劣化や剥がれによって効果が失われやすい。点検・更新ルールを導入すればAレベルに近づく。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:「新しい機器を導入した際に色をどう決めるか」など、運用ルールがなければ乱れやすい。ルール化・一覧化を進めれば習慣化できる。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
ビニールテープを貼るという、誰にでもできる手段で、毎日の確認のムダをなくした改善です。特に次の3点を、しっかり評価したいと思います。
- 「抜いて確かめる」をやめられる形にした。つながりを覚えておく、試しに抜いてみる、という人の記憶や手探りに頼らず、色という目印で誰が見ても分かる状態にしました
- 電源系統という見落とされやすい場所に目を向けた。色分けそのものは標準的な手法ですが、コンセントと蛍光灯の対応に使ったのは、現場ならではの着眼点です
- 成果の大きさがA(16点)。抜き差しの手間が減っただけでなく、専門家も、ミス防止や安全性の向上につながると評価しています
小さな手間を「毎日のことだから仕方ない」と見過ごさず、見える形に変えたこと自体が、5S活動の良いお手本です。
あと14点でAランク。清潔と習慣をそれぞれ2段階上げる
合計52点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと14点です。テープを貼る作業そのものは簡単なので、伸びしろは「色分けを長く機能させる仕組み」にあります。清潔レベルをC(8点)からA(16点)に、習慣(しつけ)レベルをC(8点)からA(16点)に上げると、+16点で合計68点になり、Aランクに届きます。片方だけ、またはBまでの1段階ずつでは、まだ届きません。
| 上げ方 | 清潔 | 習慣 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | C(8点) | 52点 | B |
| 清潔・習慣をBに | B(12点) | B(12点) | 60点 | B |
| 清潔をA、習慣をBに | A(16点) | B(12点) | 64点 | B |
| 清潔・習慣をAに | A(16点) | A(16点) | 68点 | A |
「テープが剥がれて、また分からなくなる」を、起きる前に防ぐ
色分けは、貼った日がいちばんきれいです。テープが剥がれたり色があせたりしてから気づき、貼り直すのは「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて見る」に頼らず、色分けが崩れる前に気づき、新しい設備が増えても同じルールで色が決まる形にしておくことが、未然防止の考え方です。専門家も、次に考えてほしいこととして、この色分け表示が長く機能し続けるための「清潔」や「しつけ」の仕組みを挙げています。そのアドバイスをもとに、次のような仕組みが考えられます。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み |
|---|---|
| テープが剥がれ・汚れて、色が分からなくなる | 定期点検で剥がれや汚れを確認し、交換ルールを設定する |
| 色の意味が、貼った人にしか分からない | テープの色と意味を一覧表にして掲示し、誰でも理解できるようにする |
| 機器を追加したとき、色の決め方がばらばらになる | 新しい機器追加時の色分けルールを標準化して展開する |
| 他の配線や設備は、同じ「分からない」が残っている | (例)他の配線や設備の表示方法も同じ考え方で見直し、色分けの状態を写真付きの標準書にまとめる |
点検ルールでテープの劣化に先回りできれば清潔レベルが、一覧表と追加時のルールが現場の決まりとして根づけば習慣(しつけ)レベルが上がります。電気設備の配線や表示に関わる変更は、設備・安全の担当者と確認しながら進めてください。今回の改善を起点に、他の配線や設備にも展開していきましょう。
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