この事例は、車のキー掛けに車両の写真を貼って保管場所を示した整頓事例で、専門家評価はBランク(48点)。あと18点でAランクに届く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改善の種類 | 整頓 |
| 改善場所 | オフィス |
| 改善対象 | 置き場(車のキー掛け) |
| 専門家評価 | Bランク(48点。Bは46〜65点) |
| 効果 | キーを探す手間が減り、その車の担当者以外が使うときも一目で分かるようになった。1日平均4秒×月間20日発生で、1カ月あたり80秒(80円)の削減(改善報告の試算) |
改善前の状態(Before)
車のキーが、キー掛けにバラバラに掛けられている状態でした。文字のラベルだけでは「どの鍵がどの車か」を見分けにくく、普段その車に乗らない人は探す手間がかかります。別の車の鍵を持ち出してしまうリスクもありました。

改善内容(After)
キーを掛ける場所それぞれに、その車の写真を貼りました。写真を見れば「この車の鍵はここ」と分かり、担当者以外の人も一目で選べるようになりました。

専門家コメント
車両キーの定位管理において、フックの上面に各車両の写真(ビジュアル)を配置し、キーを探すムダを解消した素晴らしい改善事例ですね。
【ビフォー】の状態では、キーフックに鍵がバラバラに掛けられており、文字ラベルだけでは「どの鍵がどの車か」をパッと判別するのが困難でした。普段乗り慣れていない担当者が使用する際、目的の鍵を探す手間や誤って別の車の鍵を持ち出してしまうリスクが発生していました。
今回、【アフター】のようにフックの真上に「それぞれの車両写真」を貼り付けたことで、コメントにある通り「その車担当者以外の人間が使用する時に一目りょう然」という完璧な状態へと進化しています。文字を読む必要すらなく、視覚的に0秒で目的の鍵を選べるため、共有物管理として極めて効果的だと感じます。
文字から「写真(ビジュアル)」へと見える化のレベルを引き上げた、現場目線の素晴らしいアイデアですね。改善活動お疲れ様でした。
さて今後のさらなる改善に向けてですが、どの鍵がどの車かは一目で判るようになりましたので、ここからさらに一歩踏み込んで「使用中の管理とキーリング(鍵側)の連動」を検討していただければと思います。鍵が出払っている際、「誰がどの車に乗っていったのか」や、「戻す時にキーホルダー単体を見て迷わないか」という点が運用のポイントになります。
そこで、さらにここから踏み込んで、車を持ち出す際は、自分の名前が書かれた札をそのフックに掛けておいたり、キーリング側にも「1号車」「軽トラ」といったラベルや車番を付け、掛け間違いを防ぐ。といった仕組みを取り入れてみてはどうでしょう。
「鍵の場所の見える化」の次は、持ち出し中も追跡できる「運用管理の標準化」へ。より使いやすく確実な管理を目指して、ぜひもう一工夫を加えてみてください。引き続き頑張ってください。さらなる改善事例をお待ちしております。
5S改善評価:合計48点(Bランク)
| 評価項目 | 評価 | 点数 |
|---|---|---|
| (1)成果の大きさ | B | 12点 |
| (2)改善の独自性 | B | 12点 |
| (3)改善の難易度 | D | 4点 |
| (4)清潔レベル | B | 12点 |
| (5)習慣(しつけ)レベル | C | 8点 |
| 合計 | B | 48点 |
(1)成果の大きさ:B(12点)
理由:改善報告の試算では、1日平均4秒×月間20日で月80秒の削減。時間の数字は小さいが、その車の担当者以外が使うときに迷わなくなり、別の車の鍵を持ち出すリスクも下げている。「満足のいく成果」と評価する。
(2)改善の独自性:B(12点)
理由:キー掛けに車の写真を貼る方法は、見える化として標準的な手法。ただし、文字から写真へ置き換えた点は現場目線の工夫である。「標準的に発想ができる改善」と評価する。
(3)改善の難易度:D(4点)
理由:キーを掛ける場所に写真を貼る作業で、大きな設計や加工は必要としない。「数分でできた改善」と評価する。難易度が低いことは、誰でもすぐ始められるという長所でもある。
(4)清潔レベル:B(12点)
理由:写真が目印になり、掛け間違いが起きにくくなった。一方で、持ち出し中の追跡やキーリング側の表示までは整っていない。「同じ状況なら再発が起きにくい」と評価する。
(5)習慣(しつけ)レベル:C(8点)
理由:キー掛けの見える化までは進んだが、持ち出し中に誰が使っているかを残すルールや、戻すときの表示の取り決めはまだ整っていない。ルール未整備の段階と評価する。
評価できる点と、Aランクに近づく次の一歩
評価できる点
合計48点のこの事例は、Bランクの入り口に立つ改善です。次の点はしっかり評価したいところです。
- 「文字を読む」から「写真を見る」へ変えた。読まなくても分かる状態を、貼るだけで作りました
- 担当者以外の人の目線で考えた。普段その車に乗らない人が迷わないことを、改善の目的にしています
- 誰でもすぐ真似できる。大がかりな準備が要らないので、他の共有物の置き場にも広げやすい改善です
あと18点でAランク。習慣と清潔を上げていく
合計48点のこの事例は、Aランク(66点以上)まであと18点です。伸びしろは、持ち出し中の運用ルールにあたる習慣(しつけ)レベルと、清潔レベルです。点数の上げ方は次のとおりです。
| 上げ方 | 習慣 | 清潔 | 合計 | ランク |
|---|---|---|---|---|
| 現在 | C(8点) | B(12点) | 48点 | B |
| 習慣をAに | A(16点) | B(12点) | 56点 | B |
| 習慣をA、清潔をAに | A(16点) | A(16点) | 60点 | B |
| 習慣をS、清潔をSに | S(20点) | S(20点) | 68点 | A |
「持ち出し中の迷い」を、起きる前に防ぐ
キーが出払ったあとに「誰が乗っていったのか」を聞いて回る。これは、起きてから対応する「後追い」です。清潔レベルの最高位は「問題を未然に防止できる仕組み」です。「気をつけて戻す」に頼らず、何も考えなくても迷わない形にします。専門家のアドバイスをもとに、次のような仕組みを考えられます(例)。
| 起こりうる不具合 | 未然防止の仕組み(例) |
|---|---|
| キーが出払ったとき、誰が使っているか分からない | 持ち出すとき、自分の名前の札をそのフックに掛ける |
| 戻すとき、キーホルダー単体を見て、どの車か迷う | キーリング側にも「1号車」「軽トラ」などのラベルや車番を付ける |
| 掛け間違いに気づかない | フックの写真とキーリングのラベルを同じ表記にそろえ、見比べれば分かるようにする |
| 車が増えたり入れ替わったりして、写真が実物と合わなくなる | 写真を差し替える担当と、見直すタイミングを決めておく |
キーの扱いは防犯や車両の運用にも関わります。取り決めを変えるときは、車両や鍵の担当者と確認しながら進めてください。こうした仕組みが標準化されれば、習慣(しつけ)レベルと清潔レベルが上がり、Aランクも射程内です。
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